古代から海外交易の拠点であった水の都・大阪。江戸時代には、河川や運河に橋が架けられ、数の多さから「八百八橋」と呼ばれていました。そのほとんどは町人たちが自らの力で架けたものと言われています。翻って現在の大阪を見ると、八百八橋が架けられた当時のように、自発的な営み、独自の取り組みを行う人たちや、その人たちがつくる“場”が、各地に点在しています。そういった個々の小さな活動が多数存在しているという状況が「大阪」の豊かさを創り出していることは間違いありません。
2011年11月に設立した一般財団法人おおさか創造千島財団は、これまで「大阪の創造環境の向上」を目的として、アーティストやクリエイターなどの創造活動に対する助成や文化施設の運営などをおこなってきました。設立から8年間の活動のなかで、新しい表現や考え方、気づき、価値観などを生み出す多くの人々に出会い、彼らの活動を応援したい、そしてその魅力をより多くの人に知ってもらいたいと思うようになりました。
そこで、設立以来発行してきた、大阪からアート・クリエイティブにまつわる情報を発信する機関紙『paperC』をWebに移行し、よりリアルタイムな情報発信に着手します。新たな機能として、大阪府内で注目されるアート・カルチャー情報(イベントやニュース)をジャンルにとらわれず収集し発信。また、これまで機関紙にて取り組んできた、大阪・関西で創造的な活動を展開している人や注目すべき事象を紹介するコンテンツも、切り口を変えて継続していきます。わたしたちが生きるための、かけがえのないもののひとつとして「芸術文化」をとらえ、それは何かとさまざまに問い直していく、その実践の場=Webメディアとして、じっくりと育み・広げていきたいと考えています。
2019年10月10日
おおさか創造千島財団