30年間の継続を前提に2004年にスタートした「NAMURA ART MEETING ’04-’34」。大阪市の木津川河口付近に位置し、このエリアから造船業が撤退した後は未利用のままになっていた名村造船所大阪工場跡地(現・クリエイティブセンター大阪)に、芸術の実験場としてのポテンシャルを見出した有志が始めたアートプロジェクトだ。これまでに、さまざまな人との対話、展示、パフォーマンス、レクチャーなどを展開し実験的な試みを続けてきた。
コロナ禍を経て7年ぶりの開催となる「Vol.06 臨海の創造論Ⅱ EX-POSITIONING OVER 2025」が、2023年4月9日にクリエイティブセンター大阪にて開催される。
コアとなるプログラムは、「EXPO2025 大阪関西万博」会場内の「大催事場」の設計を担う建築家・伊東豊雄と、建築家の藤村龍至を迎えてのトーク、大阪のアートの現場で活動するアーティスト等による現状報告、関西を拠点に活動する音楽家・美術家による即興的なライブパフォーマンスの3つ。加えて、会場が位置する北加賀屋エリアのさまざまなスペースで開催される展覧会、ブックショップ、オープンスタジオなどが、フリンジ企画として位置づけられている。
NAMURA ART MEETING ’04-’34(NAM)は、2004年〜34年までの30年を芸術のひと連なりの現場ととらえ、芸術活動と隣り合う社会や個⼈が<出来事>を共有し、未来を創造するという実験である。これまで第⼀線で活躍する知識⼈やアーティストなどを招いたシンポジウム、展覧会、パフォーマンスなどを、連続した時間を凝縮する「ART MEETING」という独⾃の形式で⾏ってきた。 温暖化、パンデミック、戦争と続く2020年代。いまあらためて⾜元を⾒つめ直し、世界的困難の先、その臨界に望む創造とは何かをここから問い、未来を眼差す機会を求め「MEETING」を開催する。2004年のNAM始動後、さまざまに派⽣、蓄積が進んだ北加賀屋地域の創造拠点やアーティストらと連携するとともに、この20年をふりかえりつつ、⼤阪で開催されるEXPO 2025のその先を来場者とともに思考/志向する。
(Webサイトより)
NAMURA ART MEETING ’04-’34 Vol.06
「臨海の創造論Ⅱ EX-POSITIONING OVER 2025」日時:2023年4月9日(日)14:00~20:00
会場:クリエイティブセンター大阪
プログラム:
ミーティング #01 「EXPO2025大阪関西万博における芸術・文化の創造性」
時間:14:30〜16:00
2025万博とはいったい何か?それは芸術の現場に何をもたらすのか?万博「大催事場」の設計を担う建築家・伊東豊雄氏を招き、その視座に浮かび上がる大万博と地方都市に生起する芸術について考察する。
登壇者:伊東豊雄(建築家)、 藤村龍至(建築家・東京藝術大学准教授/RFA主宰)ミーティング #02 「現状報告 ― 大阪のアートの現場から」
時間:16:30〜18:30
世界的な困難の渦中、そして枯渇する大阪の芸術文化状況においても一地方都市で自立・自律する芸術文化の実践者達が集い、通り過ぎようとする世界万博とその先をみつめ、対話を繰り広げる。
登壇者:家成俊勝(建築家)、笹原晃平(アーティスト)、多田智美(編集者)、塚原悠也(アーティスト)
モデレーター:山本浩貴(文化研究者)ミーティング #03 ライブパフォーマンス「6hour recital:コンポジションにおける『集団即興」という装置」
時間:14:00〜20:00 (1時間30分×3部構成)
関西を拠点に様々な方面で活動する音楽家・美術家が集い、単なる即興演奏ではなく、コンポジションの中で集団即興が一つの装置として機能する表現を試みる。ステージは存在せず、様々な場所に演者が位置し、それぞれの場所から音を発生させる。各演者は時間を共有し、時間軸の中に置かれた様々なテーマに沿って集団即興を演じていく。
キュレーション:日野浩志郎(音楽家・作曲家)
作曲・構成:DODDODO(音楽家)
出演:関口大和(自作楽器、electronics)、梅田哲也、立石雷(笛、太鼓)、石原只寛(sax electronics)、カメイナホコ(keyboard,etc)、Juri Suzue(electronics)、1729(DJ)、角矢胡桃(electronics)、Flagio(Kontrabass)、山内弘太(guitar)、山本信記(Trumpet、electronics)、田上敦巳(electronics)、吉田ヤスシ/OBOO(vocal、electronics)、DODDODO(electronics) VJ,Lighting:catchpulseフリンジ企画
北加賀屋界隈のさまざまなスペースで展覧会などのイベントが同時開催される。(1)NAMURA ART MEETINGアーカイブルーム
開館時間:14:00〜20:00 ※チケット購入者のみ観覧可能
Vol.00から現在までのNAMURA ART MEETING ’04-‘34の記録や出来事をドキュメンテーションしたアーカイブルームを創設。過去の資料を閲覧できるほか、多彩なゲストの関連書籍を展示しています。
設計:dot architects 編集:三木学 グラフィック:倉澤洋輝(2)MASK [MEGA ART STORAGE KITAKAGAYA]
開館時間:12:00〜18:00
約1,000㎡の工場・倉庫跡に、国際的に活躍する現代美術作家の大型作品を保管・展示するスペースとして2014年に開館。現在は、宇治野宗輝、金氏徹平、久保田弘成、名和晃平、持田敦子、やなぎみわ、ヤノベケンジの作品が保管されています。今回、MASKの収蔵作品の一般公開をします。(3)モリムラ@ミュージアム
展覧会[顔- KAO]
開館時間:11:00〜19:00(18:00最終入館) 一般600円 学生200円
美術家・森村泰昌の作品がいつでも⾒られる、スペシャルな美術館。フロア⾯積は400㎡。ふたつの展⽰室とライブラリー、サロン、ミニシアター、ショップがあり、それぞれの部屋にはモリムラによって名前がつけられています。(4)千鳥文化
展覧会:高野千聖 個展「Cycle」11:30〜18:00
⾷堂 11:30〜18:00 BAR 18:00-23:00
北加賀屋エリアに残る築60年の「旧千鳥文化住宅」をdot architectsがリノベーション。「クリエイターや地域の人びとの交流する」をコンセプトに⾷堂・バー・ギャラリー・ホール・テナントをadandaが運営する複合施設です。(5)コーポ北加賀屋
開館時間:10:00〜20:00
展覧会「contact Gonzo×dot architects展」、1⽇書店「I remember bookstores.」開店
アート、建築、NPOなど分野にとらわれない⼈々が集う「もうひとつの社会を実践するための協働スタジオ」。contact Gonzo×dot architectsはこっそり考えてきた博物館計画をお試しでオープンし、グッズや作品販売も予定。初の書籍「わたしは思い出す」絶賛発売中のremoでは1日だけの書店を開きます。料金:前売 2,000円、当日 2,500円、オンライン配信 1,000円
※チケット購入は公式サイトから
大阪市住之江区北加賀屋4-1-55