芸術や芸能と呼ばれる、ある種“役に立たない”とされるものが、端に追いやられてしまう場面が最近よく見かけられます。実際的な利益や数値で文化を測るなんてナンセンスとスルーするだけでなく、そんな事態になっている現在において、私たちが生きるインフラとしての“芸術文化”をもう一度タフに考え、議論することは、これまで芸術文化によって何かしら影響を受け、いろんなかたちで救われた者として積極的にやっていきたいことです。さて、2012年から発行してきたおおさか創造千島財団のフリーペーパー『paperC』が、紙からWebへと移行しました。イベント・展示情報から地域の文化を担う店舗・スポット、活動するつくり手やアーティスト、研究者などなど、大阪の状況を紹介していくWebメディアとして、これからも活動していきます。大阪の芸術文化のいまを考える特集コンテンツもじっくり仕込み中。お楽しみに。
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2020.04.14
#DESIGN#GRAPHIC

ブランディング:増永明子「金平堂」

マスナガデザイン部として大阪を拠点に活躍するグラフィックデザイナー・増永明子さんが、1929年から続く大阪の老舗掛菓子店・佐々木製菓が新たに立ち上げたブランドのブランディングを手がけました。

ブランド名は「金平堂」。香料を使わず、できる限り自然の素材を生かした味わいの金平糖をつくります。そんな素朴な金平糖を包むために増永さんが採用したのは、活版印刷で仕上げたマッチ箱のようなパッケージ。新鮮でありながらどこか懐かしく、厚手のグムント紙に深く印字された文字の手触りも特徴です。

商品企画から増永さんが担当し、佐々木製菓の歴史あるお菓子づくりをていねいに表現した「金平堂」は、2020年4月、いよいよオンラインショップで販売開始予定。この春一押しのプチギフトとして注目が集まりそうです。

ブランディング:増永明子「金平堂」

「金平堂」立ち上げの裏側を増永さんにお伺いしました。

 

ーーブランディングを担当するに至った経緯を教えてください。

佐々木製菓さんは、金平糖をはじめとする掛菓子の老舗製造会社で、卸の取引も多いなか自社ブランドの強化を図っていらっしゃいます。現取締役の雅子さんは特に自社ブランド化に力を注いでいて、チョコレートをかけた菓子「ちょこ掛け屋」もそのひとつです。「ちょこ掛け屋」はとても好調ですが、今回は自社の原点である金平糖でブランドをつくりたいとの想いで、新たなブランド立ち上げに挑戦されました。

私自身が参加することになったきっかけは、共通の知り合いである広告代理店に務める女性からの紹介です。雅子さんもこれまでの私の作品に共鳴してくださっていたそうで、ありがたいご縁ですね。

ブランディング:増永明子「金平堂」

ーーデザインするうえで工夫した点を教えてください。

商品開発と市場の設定です。いまは空前の“糖質オフ時代”。砂糖を原料とする金平糖が市場にどう受け入られるのか、が大きなハードルとなりました。そこで、雅子さんと市場調査を行ったところ、競合商品のターゲットはいまいち不透明で、容量も見せ方もいまの時代に合っていないものばかり。昔ながらの商品として認知、存在はしているのですが、陳列棚の隅っこに追いやられている姿ばかりを見ていると、正直、意気消沈しました。

良い意味でも悪い意味でも日本人にとって既視感の強い菓子ですが、形状の特長を魅力的に感じてもらえる、まだ印象の薄い世代やインバウンドをターゲットに設定することに。旧来の食べきれない量のパッケージングを脱却すべく、お試しいただける範囲の食べきりサイズにすることで、手頃な金額に設定し、同時に日本の素材にこだわった商品構成にしました。

「金平糖をフリスクのように気軽に召し上がってほしい」という雅子さんの想いを受けて、パッケージにはスライド式の箱を採用。昭和の懐かしさを覚えるマッチ箱に対して、ビジュアルデザインはターゲットに合わせた市場でも映える新しさを目指し、新旧を織り交ぜた仕上げにしました。

ーーリリース後の反応はいかがですか?

現在、望んでいた市場からのお声がけもいただいており、小売りとWebショップの準備も進めています。去年は反応を見るために、ポップアップで数回出店をしましたが、私たちが設定したターゲット以外の年配の方々も喜んで購入される姿を見かけました。とっても嬉しく思っています。

ブランディング:増永明子「金平堂」
ブランディング:増永明子「金平堂」

金平堂

クリエイティブディレクター:増永明子
デザイン:増永明子
ウェブサイトデザイン:村田秀一
クライアント:株式会社佐々木製菓
制作年:2019〜2020年

金平堂
http://konpeidou.jp/

※2020年4月よりオンラインショップ公開予定

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