落語って面白いの？　そう思う人にこそ、一度足を運んでほしい。「第9回上方落語若手噺家グランプリ2023予選会」が、2023年4月の毎週水曜日に、第1夜〜第4夜の4回にわたり開催される。会場は、大阪天満宮駅から徒歩数分の場所にある「天満天神繁昌亭」。戦後60年ぶりに復活した寄席で、毎日公演が行われている希有な場所だ。

ちなみに、上方落語とは、大阪など関西を中心に主に演じられる落語の総称で、いわゆる“関西弁”で噺が繰り広げられるのが特徴だ。江戸時代には、人が往来する神社やお寺の境内で噺をしたため、扇子、手ぬぐい、張扇や見台などを使って派手に笑いをとる、賑やかなスタイルで演じられる。

近年の若手には（他ジャンルとのコラボや、飲食店での落語会開催など）独自の活動を積極的に行っている噺家も多い。身近に会えるアイドル……ではないが、柔軟な視点を取り入れた“今とこれから”の落語を聞くことのできる興味深い機会だ。歴史的に語り継がれてきた「古典落語」だけでなく噺家がオリジナルでつくる「新作落語」などの個性あふれる語りには、漫才やコントとはまた違う笑いがある。肩の力を抜いて楽しんでほしい。