今年で開館26周年を迎えるシネ・ヌーヴォが、映画館存続の支援・協力を募る「シネ・ヌーヴォFROM NOW ONプロジェクト2023」を実施している。

同館は1997年、市民の出資により大阪・西区の九条にオープン。特集上映とロードショーを2本柱に、関西屈指の上映本数で多様な映画を上映してきた。故・松本雄吉率いる劇団・維新派の面々が手がけた内装や外観も印象的で、“水中映画館”をコンセプトとした非日常空間としての劇場は、長きにわたり人々に豊かな映画体験をもたらし続けている。

しかし、2020年以降続くコロナ禍の影響や経営難、デジタル映写機の急務的な導入と改修工事が次々と重なり、映画館の存続が危ぶまれる窮地に。そうした状況を打開すべく始動したのが今回のプロジェクトだ。アートディレクターの東學、元みなみ会館館長の吉田由利香、映画監督の小田香など、シネ・ヌーヴォゆかりの面々が制作した缶バッジやトートバック、Tシャツなど6種のグッズ販売と寄付により、広く支援を呼びかける。

なお、募集期間は2023年8月31日（土）まで。同館公式の各種SNSで随時寄付の状況を発信するほか、noteでは記事「シネ・ヌーヴォの歴史」も公開中だ。これまでの歩みと、これからの可能性に思いを馳せてほしい。