2023年11月11日（土）から12月1日（金）にかけて、シネ・ヌーヴォにて「奇跡の女優　芦川いづみ映画祭」が開催される。本特集上映は、2023年10月の倉田剛著『奇跡の女優◎芦川いづみ』（鳥影社）刊行と、芦川いづみのデビュー70周年を記念するもの。

芦川いづみは1935年に生まれ、川島雄三に見出されて53年『東京マダムと大阪夫人』で銀幕デビュー。55年には日活に入社し、市川崑、田坂具隆、滝沢英輔、西河克己、中平康といった監督たちのもとヒロインとして数多くの映画に出演、その人気を不動のものとした。68年に藤竜也と結婚をし、女優を引退してからは公の場に登場することはなくなったが、近年でも名画座での特集上映では毎回席が埋まることから、「奇跡の女優」との呼び声も高く、その魅力を発見する若いファンも多い。

今回はシネ・ヌーヴォ初上映作品を中心に、55年の市川崑監督『青春怪談』から、68年の小澤啓一監督『大幹部　無頼』まで、文芸映画、コメディ、サスペンスなどジャンルをまたにかけた15作品を上映。また、11月11日（土）12:00『陽のあたる坂道』上映後と、12（日）12:15『誘惑』上映後には『奇跡の女優◎芦川いづみ』の著者である倉田剛をゲストに迎え、トークイベントも行われる。まだ芦川いづみを知らない人も、その魅力に夢中の人も、この機会にぜひかけつけてほしい。