滋賀県・大津に活動拠点を構える共同スタジオで、大阪市内で期間限定の別棟「MINE」を運営している山中suplexが、現プログラムディレクター・堤拓也の育児休暇取得にあたり、2023年度下半期の事業を指揮する代理プログラムディレクターを9月10日(日)まで募集している。
山中suplexは、主に共同スタジオという個人の作品制作場所の集まりとしての任意団体・山中スープレックス(共同代表:小笠原周、小宮太郎)と、この共同スタジオが地域や社会、アートシーンといった外部に向けた文化活動を実施する際にその企画・制作等を担う任意団体・山中suplex/Yamanaka Suplex(プログラムディレクター:堤拓也)がゆるやかに混ざり合った合議体として運営されている。
今回の公募は主に後者のプログラムディレクター職であるが、共同アトリエと協働しながら、「次年度プロジェクトに向けたディレクション・資金獲得」と「共同スタジオ・シェアミーティング『一人で行くか早く辿り着くか遠くを目指すかみんな全滅するか』(仮)の実施」という2つの業務を遂行することになる。
公的な団体や会社組織では男女共に育児休業を取得できる環境が整いつつあるが、山中suplexのような民間の任意団体(アートコレクティブ)で育児休業に伴う代替人員を募集することは稀であり、しかも半年間の事業のディレクションを他者に委ねるというのは、組織の規模にかかわらず非常に珍しい。
堤は公募に際し、「我々が出しうる最大限の報酬をつけ、6ヶ月程度でもディレクターシップを委任したら、もしかしたら国内アートシステムがちょっとは良くなるかもしれない、という希望を託しています。」と語る。
アートに関わる人たちの働き方、組織のあり方に一石を投じる今回の募集。山中suplexという組織体の運営に興味のある人は挑戦してみてはどうだろうか。
山中suplex 育休代替プログラムディレクター(6か月)募集
雇用期間:2023年9月16日(土)〜2024年3月30日(土)
雇用形態:業務委託
応募資格:
・大学卒業以上で現代美術領域での実務経験を5年以上有する者(大学在籍時から大学外部で活動をしていた場合、経験年数に含まれる)
・現代美術に関する展覧会やイベント、ワークショップ等をディレクターあるいはキュレーターとして実施したことがある者
・英語の実務文書の読解・作成及び英語でのコミュニケーションに必要な程度の語学力を有すること。英語以外にも使いこなせる言語があると尚可
・共同スタジオやコレクティヴ、集団での協働クリエーションについて関心があり、一定の経験や知識、国際的なネットワークを有する者
・ユニットやコレクティヴでの応募も可能。ただし、その場合も委託金額は変わらない業務内容:仕様書を参照のこと。
締切:2023年9月10日(日)
問合:山中suplex/Yamanaka Suplex yamanaka.suplex@gmail.com