国立民族学博物館で2021年11月30日(火)まで開催中の特別展示「ユニバーサル・ミュージアム ― さわる!“触”の大博覧会」の関連イベントとして、みんぱく映画会「世界の感触を取り戻せ! ―目の見えない者は、目に見えない物を知っている」が11月23日(火・祝)に開催される。
当日は、ドキュメンタリー『瞽女さんの唄が聞こえる』が上映される。本作は、瞽女ゆかりの地、新潟県高田(上越)で「最後の高田瞽女」と称された杉本キクエ、およびその2人の弟子の日常を活写したドキュメンタリーで、2009年にDVDで発売された。
瞽女は、三味線を弾き唄って、村々へ門付け(芸事を行うことで報酬を受けながら家々をまわること)をしながら旅をする盲目の女性芸能者のことで、現在もその芸を継承しようと活動する人々が存在する。2020年には映画『瞽女GOZE』(監督:瀧澤正治)も公開され、瞽女がどのように芸を継承してきたかということも含めた、瞽女文化が見直されている。村の家々に祝福をもたらす門付け芸能のひとつとして、その芸能のあり方は記録され、語り継がれていくべきであろう。
上映後には「瞽女ミュージアム高田」顧問の斎藤弘美と国立民族学博物館の広瀬浩二郎の対談も開催。瞽女文化について深く考えるきっかけとなるだろう。
対談:斎藤弘美(ゆう・えんLLC代表、「瞽女ミュージアム高田」顧問)
大学で民俗学に魅せられ、大学院で近世村落史を学ぶ。民俗学研究のテーマは「ムラと民俗」。傍ら、FM東京を出発点に、首都圏のラジオ局等「音の世界」での仕事を続ける。「瞽女」が二つのキャリアをつなげるライフワークとなり、瞽女文化発信に務める。日本大学文理学部非常勤講師。司会:広瀬浩二郎(国立民族学博物館准教授)
(国立民族学博物館 Webサイトより)
みんぱく映画会「世界の感触を取り戻せ! ―目の見えない者は、目に見えない物を知っている」
日時:2021年11月23日(火・祝)10:30~12:00
参加形式:オンライン(ライブ配信)のみ
参加費:無料
定員:300名(要事前申込 https://entry-reservation-event.minpaku.ac.jp/)
主催:国立民族学博物館
大阪府吹田市千里万博公園10-1