美術家の西尾美也が、西成区山王にあるkioku手芸館「たんす」に集まる地域の女性たちとの共同制作により立ち上げた西成発のファッションブランド「NISHINARI YOSHIO」。新コレクションとなるパンツの受注会と、これまでのコレクションの展示・販売が行われる。

西尾は、装いの行為とコミュニケーションの関係性に着目し、さまざまな人々との協働による表現活動を探求している。「たんす」を運営するBreaker Projectの招きにより、2016年より西成でワークショップを開始し、約1年かけてブランドを立ち上げた。地域の女性たちによる予想を裏切るアレンジや発想の飛躍、西尾が考えるイメージとの齟齬など、予期せぬズレがコンセプトのひとつになっている。

今回の受注会では、これまでと同様に、地域の女性たちそれぞれが選んだ身近な知人をモデルに、彼／彼女らへの思いやりがデザインとして変換されたワークパンツを制作。片方にジャージ素材を使用し、足首までファスナーが開くデザインの「アシンメトリーパンツ」、継ぎあてを全面に施した「ニッカポッカパンツ」やサロペットタイプのものなど、 6 型のデザインから先行して 3 型を発表する。各商品とも「たんす」にある生地から選択された数種類の布から受注生産するため、数量限定販売。