岸和田市出身で世界的に活躍する現代美術作家・塩田千春の展覧会が、岸和田市の市制施行100周年を記念して開催される。
塩田は1972年、大阪府生まれ。ベルリン在住。
生と死という人間の根源的な問題に向き合い、「生きることとは何か」、「存在とは何か」を探求しつつ、その場所やものに宿る記憶といった不在の中の存在感を糸で紡ぐ大規模なインスタレーションを中心に、立体、写真、映像など多様な手法を用いた作品を制作。2015年の第56回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展の日本館代表作家に選出されたほか、世界各地で個展を行い国際展にも多数参加するなど、その活躍が目覚ましい。
出身地である岸和田市では2020年にも個展を開催したが、今回の展示会場となる自泉会館(じせんかいかん)は国の登録有形文化財。現在のユニチカの前身の一つ、岸和田紡績の2代目社長・寺田甚吉が、会社の社交場などとして昭和7(1932)年に建設、関西の建築家・渡辺節が設計した。
各地の芸術祭などでサイトスペシフィックな作品を展開している塩田が、この近世スパニッシュ風の建物にどのような作品をインストールするのか、注目される。
塩田千春コメント
Home is where the heart is. という言葉にもあるように、ホームとは心の奥底にありいつも自分と繋がっているものだと思います。人は家を出て家に帰る。それは人間だけでなく、あらゆる生命体の宿命なのかもしれません。地元岸和田をはじめとして、多くの方々にこの展覧会を見てもらえることを願っています。
会期:2022年8月11日(木・祝)~9月25日(日)
会場:岸和田市立自泉会館
時間:平日 10:00~18:00、土日祝 10:00~19:00(入場は閉場時刻の30分前まで)
休館:9月19日以外の月曜日、9月17日(土)・9月18日(日)・9月20日(火)
料金:500円(現金のみ) ※高校生以下は学生証提示で無料
問合:「塩田千春展 Home to Home 家から家」開催事務局(マドカホール内)072-443-3800 hth@city.kishiwada.osaka.jp
岸和田市立自泉会館
岸和田市岸城町5-10