長居の大阪市立自然史博物館にて、テーマ展示 「田中秀介展:絵をくぐる大阪市立自然史博物館」が開催。
田中は1986年和歌山県生まれ。大阪芸術大学美術学科油画コース卒業。現在は大阪市阿倍野区に在住して創作活動を行っている。
2019年に同館の第2展示室をモチーフとした大作を描き、和歌山県立近代美術館での展覧会「なつやすみの美術館 10 あまたの先日ひしめいて今日」にて発表した。この作品では、資料についての精緻な描写というよりは、展示を見る子どもの驚きと感動そのものが中心に描き出されており、それが大阪市立自然史博物館の「場」としての魅力を伝えていると感じられたことから、今回の展示が企画された。
今回は、田中が本展のために新たに制作した200号の大作12枚9点を発表。同館第2展示室の様子をモチーフにした作品を、そのモチーフとなった展示室内で鑑賞するという、これまでに例を見ない企画だ。自然史博物館と現代美術のコラボレーションという新たな試みを体験しに訪れたい。
なお、会期中には関連イベントとして、作家も登壇するシンポジウムや、夜の展示室でのギャラリートークなども実施される。
田中秀介 略歴
1986(昭和61)年、和歌山市に生まれる。5歳まで和歌山市で過ごし、以後は現在の紀の川市貴志川町で育つ。和歌山県立貴志川高等学校を卒業し、大阪芸術大学附属大阪美術専門学校美術工芸学科 絵画専攻に進む。2007(平成19)年、同校を卒業し、大阪芸術大学に編入。2009(平成21)年、大阪芸術大学美術学科油画コースを卒業。同年初個展「信じがたい部分」(Gallery Den 58/大阪)を開催。若手作家の登竜門である各種の展覧会や奨学制度に選出される。以来、個展を中心に作品を発表し、2016(平成28)年にはトーキョーワンダーウォール賞受賞。みずのき美術館での「アーカイブをアーカイブする」 (2018)、ボーダレス・アートミュージアムNO-MAでの「忘れようとしても思い出せない」(2019)などに選出される。2018(平成30)年「田中秀介展〜カウンターライフ〜」[個展](清須市はるひ美術館)開催。 2020(令和2)年、和歌山県立近代美術館での連続展「なつやすみの美術館 10」およびアウトリーチプログラム「おでかけ美術館」の作家として招聘される。「なつやすみの美術館 10」では、美術館のコレクションから選んだ作品と自作を組み合わせて展示し、学校教員と連携した研究会にも参加して、同展の教育プログラム企画立案にも関わった。なお大阪市立自然史博物館を描いた出品作《古今台頭摩擦》(2019)は、和歌山県立近代美術館に収蔵されている。大阪市阿倍野区在住。
会期:2022年10月25日(火)〜12月11日(日)
会場:大阪市立自然史博物館 本館1階 第2展示室
時間:9:30〜16:30(入館は16:00まで)
※10月中は9:30〜17:00(入館は16:30まで)休館:月曜日
観覧料:常設展の入館料(大人300円、高大生200円)
※中学生以下、障がい者手帳など持参者(介護者1名を含む)、大阪市内在住の65歳以上は無料(要証明)関連イベント
テーマ展示「田中秀介展:絵をくぐる大阪市立自然史博物館」開催記念シンポジウム
「自然史博物館で絵画を展示すること」
日時:11月27日(日)14:00〜15:30
会場:大阪市立自然史博物館 講堂(YouTubeの「大阪市立自然史博物館」チャンネルを使った同時配信あり)
登壇:田中秀介(画家)、青木加苗(和歌山県立近代美術館)、佐久間大輔(大阪市立自然史博物館)
参加費:無料(博物館での聴講の場合は博物館入館料が必要)
定員:講堂での聴講は170名(大阪市立自然史博物館ホームページから申込/定員を超えた場合は抽選)
申込締切:11月18日(金)
※新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況等によっては、ネット配信のみの実施に変更する場合ありギャラリートーク in ナイトミュージアム
夜の自然史博物館に作家を招いて、作品に対する思いや狙いについて語る。
日時:10月28日(金)、11月11日(金)、12月2日(金) 19:00〜20:00
会場:大阪市立自然史博物館 本館1階 第2展示室
参加費:無料
定員:各回20名(各開催日の1週間前までに大阪市立自然史博物館ホームページから申込/定員を超えた場合は抽選)
※新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況等によっては、中止する場合あり問合:06-6697-6221
大阪市東住吉区長居公園1-23