堺ゆかりの2人の人物、千利休と与謝野晶子をテーマとする堺市の文化観光施設「さかい利晶の杜」にて、茶の湯と現代アートをテーマにした企画展「茶の湯に吹く風 みる・きく・ふれる・現代アート」が開催される。
出品作家であるMATHRAXは、久世祥三と坂本茉里子による2人組のアート・ユニット。自然素材と電気、音、光、香りなどを組み合わせて、ひとの動きや間を題材にしたインタラクティブな作品制作を行っている。大阪では、豊中市立文化芸術センターの大ホールほか館内各所でインスタレーションを展開した展覧会「光さす間に」(2022年)が記憶に新しい。(同展の様子は豊中市立文化芸術センターのWebサイト参照)
今回、MATHRAXは堺でのリサーチを経て、新作を発表。堺の土から堺焼を制作している陶芸家・昼馬和代の茶碗とMATHRAXの表現を融合し、千利休の侘び茶をめぐる3つの時代の侘び寂びを提示する。現代における侘び寂びとはどのようなものなのか、鑑賞者が作品に触れながら思いをめぐらせる作品となる。
既出の作品も複数点展示。中でも《うつしおみ》は今回の展示室に合わせてリサイズしたうえで、花王株式会社 感覚科学研究所の協力を得て、茶席での体験や茶の湯の精神性を新たな香りで表現することに挑戦するという。
MATHRAX(マスラックス)
電気、光、音、香り、石や木などの自然物を用いたオブジェやインスタレーションの制作を行う久世祥三と坂本茉里子によるアートユニット。デジタルデータと人の知覚との間に生まれる現象に注目しながら、人が他者と新たなコミュニケーションを創りだすプロセスについて探求する作品を制作している。
会期:2023年7月8日(土)~8月27日(日)
会場:さかい利晶の杜 企画展示室・「さかい待庵・無一庵」内・他
時間:9:00~18:00 ※最終入館は17:30まで
休館:7月18日(火)、8月15日(火)
料金:大人 300円、高校生 200円、中学生以下無料
関連イベント
オープニングイベント アーティストトーク&お茶会
アーティスト本人が、展示や制作過程の解説を行います。また、茶室でのお点前と、この日だけの特別なお菓子を提供します。
日時:7月8日(土)13:30~15:00
対象:小学生以上どなたでも
定員:20名
料金:1,000円(呈茶付き)電子工作ワークショップ「陶器といしのこえ」
はんだ付け体験をしながら、陶磁器の欠片や石を組み合わせた音を奏でるオブジェをつくります。
日時:7月9日(日)13:30~15:30
講師:MATHRAX(久世祥三)
対象:小学生以上どなたでも(小学生は保護者同伴)
定員:10名
料金:4,000円
お茶碗作りとお点前体験 ※全3回連続講座
日時:(1)7月17日(月・祝):お茶碗の成型 10:30~12:00、13:30~15:00、(2)7月30日(日): 絵付け10:30~12:00、13:30~15:00、(3)8月20日(日):完成したお茶碗でお点前体験 10:00~、11:00~
講師:堺陶芸会
対象:小学生(保護者同伴)
定員:午前午後、各回10名
料金:3,000円調香体験「一香一会 かおりにであうワークショップ」
組み合わせによって変化する香りの面白さを体験します。
日時:8月5日 (土)(1)11:00~12:00 (2)14:00~15:00
※(1)(2)どちらかをお選びください
講師:花王株式会社 感覚科学研究所
対象:小学生以上
定員:各回10名
料金:500円※関連イベントの参加は、予約サイトまたは電話(072-260-4386)にて申込
堺市堺区宿院町西2丁1-1