阪急宝塚線・曽根駅前に位置する「豊中市立文化芸術センター」。大・中・小の3ホールを擁し、通常は音楽公演が多く行われているが、2021年より現代アート事業「とよなかアーツプロジェクト」を始動した。音楽、美術、演劇などのジャンルを横断したクリエーションに取り組み、開かれたアートセンターに拡張しようと試みる中期プロジェクトだ。プログラムディレクターは美術家・映像作家の山城大督が務める。
2022年度のシーズンテーマは〈わたしのうたをうたおう〉。一人ひとりが、その人らしい感性に気づき、自分の表現を見つけていく出来事をつくることを目指している。
本プロジェクトのメディアアート企画として、2022年は久世祥三と坂本茉里子によるアートユニット・MATHRAX(マスラックス)を迎えて、展覧会「光さす間に」を開催。
MATHRAXは、電気、光、音、香り、石や木などの自然物を用いたオブジェやインスタレーションを手がける。かつて坂本がオーケストラで演奏していた経験から、人の意識の働きや他者との相互作用、構想力に興味を持ち、制作をはじめた。デジタルデータと人の知覚との間に生まれる現象に注目しながら、人が他者と新たなコミュニケーションを創りだすプロセスについて探求する作品を制作している。
2021年には同センターの和室を使い、インタラクティブな作品「いしのこえ」を展示したが、今年は展示室、大ホール、屋上テラスなど館内のさまざまなスペースに、初公開となる新作も含めた複数点を展示。人の想像力に着目した、目や耳、香りや触れる感覚で体験するインスタレーションを展開する。五感をフルにひらいて、空間や時間を楽しんでみたい。
とよなかアーツプロジェクト メディアアート企画
展覧会「光さす間に」会期:2022年9月24日(土)~10月16日(日)
会場:豊中市立文化芸術センター
[展示室・1階]9月24日(土)~10月16日(日)10:00~18:00(金・土曜は20:00まで、最終日は12:00まで)
[テラス・3階]9月24日(土)~10月16日(日)10:00~18:00
[和室・2階]10月5日(水)~15日(土)10:00~18:00(金・土曜は20:00まで)
[大ホール]10月8日(土)、9日(日)時間は決定次第公式サイトに掲載観覧料:一般800円(展示室のみ入場の場合は500円)、高校生以下無料(要証明書提示)
※屋上テラスは入場無料休館:月曜[10月10日(月・祝)は開館、10月11日(火)は休館]
問合:豊中市立文化芸術センターチケットオフィス 06-6864-5000(10:00~19:00 月曜休館)
関連イベント
聴香体験「わたしの香りをつくろう」
日時:9月24日(火)13:00~、15:00~(各回約60分)※延期
講師:花王株式会社 感覚科学研究所
対象:小学生以上(小学3年生以下は保護者同伴)
料金:500円(大人は要観覧券)
定員:8名×2回(要事前申込・先着順)目の見えない人と見える人の鑑賞ワークショップ「〈みる〉と〈さわる〉の間で」
日時:10月1日(土)12:00~14:00
ファシリテーター:「視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ」より
対象:障害の有無にかかわらず、どなたでも(内容は大人向け)
料金:無料(要観覧券)
定員:8名(要事前申込・抽選)電子工作ワークショップ「キツネも歩けば光る・奏でる」
日時:10月2日(日)10:00~、14:00~(各回約2時間)
講師:MATHRAX〔久世祥三+坂本茉里子〕
対象:小学生以上(小学生以下は保護者同伴)
料金:2,000円
定員:7名×2回 ※応募多数のため申込締切済(9月9日現在)感受性のワークショップ 赤ちゃんと大人編
日時:10月9日(日)9:30~11:30
講師:山城大督(美術家、映像作家)
対象:3歳以下の子どもと大人
料金:一組500円(大人は要観覧券)
定員:10組(要事前申込・先着順)アーティスト・トーク ※オンライン
日時:10月9日(日)16:00~
料金:無料(要事前申込)本展企画担当者によるギャラリートーク
日時:9月27日(火)、10月15日(土)各日14:00~
料金:無料(要事前申込)関連イベント申込方法:
9月3日(土)15:00から豊中市立文化芸術センターチケットオフィス電話(06-6864-5000)またはメール(info-bungei@toyonaka-hall.jp)にて受付。詳細は公式サイトにて。
豊中市曽根東町3-7-2