芸術や芸能と呼ばれる、ある種“役に立たない”とされるものが、端に追いやられてしまう場面が最近よく見かけられます。実際的な利益や数値で文化を測るなんてナンセンスとスルーするだけでなく、そんな事態になっている現在において、私たちが生きるインフラとしての“芸術文化”をもう一度タフに考え、議論することは、これまで芸術文化によって何かしら影響を受け、いろんなかたちで救われた者として積極的にやっていきたいことです。さて、2012年から発行してきたおおさか創造千島財団のフリーペーパー『paperC』が、紙からWebへと移行しました。イベント・展示情報から地域の文化を担う店舗・スポット、活動するつくり手やアーティスト、研究者などなど、大阪の状況を紹介していくWebメディアとして、これからも活動していきます。大阪の芸術文化のいまを考える特集コンテンツもじっくり仕込み中。お楽しみに。
Event
2020.02.26
#YOD Gallery#ART#EXHIBITION#大阪市#西天満

バンコク出身の若手作家、
ティアン&ソーンの展覧会をYOD Galleryにて

タイ・バンコク出身の作家、ティアン(Titirat Skultantimayta)とソーン(Sornrapat Patharakorn)による、日本で初めての2人展が、西天満のYOD Galleryにて開催される。

2人はともにタイのチュラーロンコーン大学を卒業し、現在はドイツ・ワイマールのバウハウス大学に在学している。多様な素材と表現を用い個々に活動している一方で、2018年より共同制作を開始、コラボレーションによる作品を第1回バンコク・ビエンナーレのほか、タイやドイツのギャラリーまたは野外空間で展示してきた。

今回の展覧会「Fallen Cycle」では、床に散らばっている葉と壁に展示されている俳句から成り立つ、季節の循環を思い浮かばせるインスタレーションを展示する。

バンコク出身の若手作家、ティアン&ソーンの展覧会をYOD Galleryにて

作家ステートメント

私たち人間は、時空の中で生きる三次元の生物である。変化の本質は、我々の心の鏡に抜粋した時間を並べてみれば、一目瞭然である。一連の変化が繰り返されるとき、それらは周期的にある状態の間を行き来する、または状態の間で転じると解釈できる。

Fallen Cycleは二つの作品 “Fallen Cycle (Clay)”と”Fallen Cycle (Paper)”からなる。二つの作品は調和を保ちながら、同じ空間に配置されている。

ギャラリーの床に散らばるFallen Cycle (Clay) は、乾燥した葉を模したセラミック片で構成されている。これらの自然の文脈から生まれた葉は、人間から見た自然の循環を表している。Fallen Cycleは、アートスペースと外の世界を融和する乳化剤としての役割を果たす。内と外の葉は同じように見えるが、自然の葉は自然の一部であり、道端の葉は掃かれる一方で、ギャラリー内の葉は他の何かとなるのだ。すなわち、落葉という文脈は葉を異なる何かへと変えるだけでなく、別の文脈との融和も促すのである。

Fallen Cycle (Paper) は壁にアルファベットで刻まれた詩である。1789年に吾山という名の僧侶が書いた最後の詩である。その詩のページは、穴の空いた部分は詩が欠落しているが、同じページにあった別の文章と並列されている。残された文字とページに残された欠落部は、それぞれの相反するアウトラインを相互に補完している。文字の配列の変化は異なる意味を生み出し、それらは明確な構成を伴うよく似た構成要素である。より深く探求することで、欠落の中にさらなる相違点を見出せる人もいるだろう。

吾山による詩 :
“ 花と見し
雪はきのふぞ
もとの水 ”

YOD Gallery Webサイトより引用)

ティアン&ソーン展「Fallen Cycle」

会期:2020年2月29日(土)~3月21日(土)

会場:YOD Gallery

開廊時間:12:00~19:00

休館日:日曜日

料金:入場無料

問合:06-6364-0775

YOD Gallery

大阪市北区西天満4-9-15 第一神明ビル

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