山口情報芸術センター[YCAM]の中庭でサウンドインスタレーション作品を展示するシリーズ「sound tectonics installation」の第7弾として、DJの1729と音楽家のSUGAI KENによる新作「気象を失う」が2024年3月31日(日)まで開催されている。
1729は大阪を拠点に「DJ威力」名義の活動でも知られ、2016年にはBlack Smoker RecordsからミックスCD『光速と弾炎』を、2023年12月にはDepth of Decayからミックステープ&デジタルアルバム『Deux enfants sont menacés par un rossignol』(ミックステープは販売終了、現在はデジタルアルバムのみ展開)をリリースするなど、クラブシーンを中心に活躍を続けてきた。近年では現代音楽家・小杉武久の作品演奏や、集団即興へ参加するなど、活動の場を広げている。SUGAI KENは電子音で鳥や虫の音を再現させるほか、日本の俚伝(伝承)を基軸とした作品などを発表している音楽家。音楽制作と並行し、郷土芸能アーカイブプロジェクトに携わるなど、幅広い活動を行っている。
今回のタイトルは、江戸時代中期に北村援琴が記した作庭書『築山庭造伝』の一節から引用され、「根源的なものの作用による形象=気象」をモチーフとしたサウンドが縦横無尽に展開する作品となった。ホワイエに面したガラスの吹き抜けが心地良い空間で、足下から湧き出てくる音を聴取するような、新たな聴覚体験ができる仕上がりだ。
sound tectonics installation #7 気象を失う
日時:2023年10月22日(日)~2024年3月31日(日)10:00~20:00
休館日:火曜(火曜が祝日の場合は翌日)
会場: 山口情報芸術センター[YCAM] 中庭
料金:入場無料
問合:083-901-2222(山口情報芸術センター[YCAM])
山口県山口市中園町7-7