十三の映画館・第七藝術劇場にて、2024年10月12日(土)より、特集上映「シュルレアリスム100年映画祭」が実施される。
1924年10月に、アンドレ・ブルトンが「シュルレアリスム宣言」を発表したことによりはじまった、20 世紀最大の芸術運動「シュルレアリスム」。文学、絵画、映画、音楽、思想など広範な領域に影響を及ぼし、その本質は今の時代にも受け継がれている。
本特集は、シュルレアリスムが今年で100年となることを記念して企画された。シュルレアリスムを知るための全10作品7プログラムを日替わりで上映する。
第一次世界大戦という未曽有の戦争のさなか、1916年2月に、スイス・チューリッヒではじまった芸術運動「ダダ」。戦争への抵抗や虚無感から生まれたダダイズムは、西洋近代の科学、芸術、社会などあらゆる既成の価値観を否定、破壊し、「反芸術」(ハンス・リヒター)と称され、瞬く間にパリ、ベルリン、ニューヨークといった世界の都市へと広がる。
1920年、ダダの主要メンバーであるトリスタン・ツァラは、詩人アンドレ・ブルトンらに招かれ、パリに到着。彼らとともにパリ・ダダを展開したが、ツァラとブルトンの対立が深まり、1924年、ブルトン一派はダダから離脱し、『シュルレアリスム宣言』の刊行となる。ダダイズムを発端としながらも、それを凌駕せんとするシュルレアリスム運動が新たに立ち上がった。シュルレアリスムは、無意識の世界の探求と表出によって人間精神の解放を目指した。その運動には、アンドレ・ブルトン、ルイ・アラゴン、ポール・エリュアール、フィリップ・スーポー、バンジャマン・ペレなどの文学者から、マックス・エルンスト、マン・レイ、サルバドール・ダリ、ルネ・マグリット、ジョアン・ミロ、トワイヤン、レオノーラ・キャリントン、ルイス・ブニュエルなどの芸術家まで、錚々たる面々が集った。また、ジョルジョ・デ・キリコ、マルセル・デュシャン、パブロ・ピカソ、フリーダ・カーロなども深い繋がりがあった。
戦間期に生まれたシュルレアリスム運動は拡大していき、1930年代には黄金期を迎えるが、第二次世界大戦の勃発によりシュルレアリストたちの多くは亡命を余儀なくされる。しかし、それによって、シュルレアリスムの種は世界に撒かれ、各地で独自の発展を見せ、戦後の芸術、文化にも強い影響を及ぼすことになる。日本もその例外ではなかった。そして、100年後。文学、美術、思想など広範な領域にわたったその運動の精神は、今の時代にも生きている。100年の節目を迎えたこの機に、その深遠な世界をあらためて紐解く。
(プレスリリースより)
期間:2024年10月12日(土)〜25日(金)
会場:第七藝術劇場
上映日時・作品:
10月12日(土) ①14:50『皆殺しの天使』/②16:55『謎の巨匠 ルネ・マグリット』
10月13日(日) ①14:15『ダダからシュルレアリスムへ』/②15:45『金で買える夢』
10月14日(月・祝) ①14:15『アンドレ・ブルトン ドキュメンタリー集』/②15:45『皆殺しの天使』
10月15日(火) ①13:00『アンドレ・ブルトン ドキュメンタリー集』/②14:45『金で買える夢』
10月16日(水) ①13:00『金で買える夢』/②14:45『皆殺しの天使』
10月17日(木) ①13:00『ダダからシュルレアリスムへ』/②14:45『皆殺しの天使』
10月18日(金) ①13:00『ダダからシュルレアリスムへ』/②14:45『マックス・エルンスト 放浪と衝動』
10月19日(土) 16:40『マックス・エルンスト 放浪と衝動』
10月20日(日) 10:00『トワイヤン 真実の根源』
10月21日(月) 16:40『謎の巨匠 ルネ・マグリット』
10月22日(火) 16:40『マックス・エルンスト 放浪と衝動』
10月23日(水) 16:40『トワイヤン 真実の根源』
10月24日(木) 16:40『謎の巨匠 ルネ・マグリット』
10月25日(金) 16:40『マックス・エルンスト 放浪と衝動』
※各作品の詳細は劇場サイト参照料金:1プログラム毎 一般1,600円、シニア1,300円、学生1,000円、劇場会員1,100円
※その他、劇場規定の各種割引・サービスデー適用あり。詳細→http://www.nanagei.com/service.html問合:06-6302-2073
大阪市淀川区十三本町1-7-27
サンポードシティ6F