芸術や芸能と呼ばれる、ある種“役に立たない”とされるものが、端に追いやられてしまう場面が最近よく見かけられます。実際的な利益や数値で文化を測るなんてナンセンスとスルーするだけでなく、そんな事態になっている現在において、私たちが生きるインフラとしての“芸術文化”をもう一度タフに考え、議論することは、これまで芸術文化によって何かしら影響を受け、いろんなかたちで救われた者として積極的にやっていきたいことです。さて、2012年から発行してきたおおさか創造千島財団のフリーペーパー『paperC』が、紙からWebへと移行しました。イベント・展示情報から地域の文化を担う店舗・スポット、活動するつくり手やアーティスト、研究者などなど、大阪の状況を紹介していくWebメディアとして、これからも活動していきます。大阪の芸術文化のいまを考える特集コンテンツもじっくり仕込み中。お楽しみに。
Event
2020.07.07
#ココルーム#OTHER#TALK#EVENT#大阪市#釜ヶ崎

ココルームの庭で寝泊りする“釜芸キャンプ”。
トークの参加や井戸水を使った蒸し料理などの体験から、生きる方法を学ぶ
釜ヶ崎芸術大学2020の講座「生きる、釜の知恵と技」が開催。

「学びあいたい人がいれば、そこが大学」をモットーに、釜ヶ崎という地域を大学に見立て、NPO法人こえとことばとこころの部屋(ココルーム)が継続開催している「釜ヶ崎芸術大学・大学院」。俳句、合唱、ガムランなどさまざまな講座があるが、7月11日(土)〜12日(日)には、釜ヶ崎の空の下で寝泊りする「釜芸キャンプ」が行われる。釜ヶ崎芸術大学と大阪大学COデザインセンターが共同で行う講座「KamaHan」の一環で、同センターのコミュニケーションデザイン科目「協働術(アートと生存)」の授業でもある。

ココルームの庭で寝泊りする“釜芸キャンプ”。トークの参加や 井戸水を使った蒸し料理などの体験から、生きる方法を学ぶ 釜ヶ崎芸術大学2020の講座「生きる、釜の知恵と技」が開催。

講座当日、ココルームにチェックイン後は、まずトーク「自由でね、孤独とのつきあい」(オンライン配信)。5月下旬から半年間ココルームに滞在中のテンギョウ・クラ(ヴァガボンド=放浪者として生きる)と、釜ヶ崎在住の神田さん(家出して37年)の2人の話を聴く。聴き手は中脇健児(場とコトLAB)と上田假奈代(詩人)。

その後は、「井戸水で食べよう」。ココルームの庭に昨年誕生した井戸の水を使って、蒸し料理をする。色んな火おこし(火おこしき、ファイヤースターター、虫メガネ) を使った火おこし体験も。

夕飯後、ココルームの庭でテントを張り(ダンボールハウス泊も可)、夜は焚火をしながら語り合う。翌朝、ラジオ体操とココルーム流朝礼後に解散となる。

ココルームの庭で寝泊りする“釜芸キャンプ”。トークの参加や 井戸水を使った蒸し料理などの体験から、生きる方法を学ぶ 釜ヶ崎芸術大学2020の講座「生きる、釜の知恵と技」が開催。
ココルームの庭に2019年に誕生した井戸。井戸掘りでは、日雇い労働者として生きてきた釜ヶ崎のおじさんたちの知恵も生かされた。

このような講座を企画した意図について、ココルーム代表の上田假奈代は以下のように語っている。

「野宿生活者や日雇い労働者の人々の知恵や技術、その経験というのは、災害やもしものときに役にたつことを昨年、釜芸で井戸を掘ったときに思いました。そこで、今年はダンボールハウスやうんこおしっこのことなどを学び、12日でココルームの庭でキャンプします。火つけやサウナ、井戸水蒸し料理などにも挑戦します。また、さすらい生きるということは自由だけど孤独です。人生をひとりの旅だとすれば、そんな生き方をしている人たちの話を聞いてみましょう。」

なお、ココルームは運営するゲストハウスやカフェが新型コロナウイルスにより打撃を受けていることから、クラウドファンディングを実施している。コロナ禍の間も1日も閉めることなく、発達障害や家庭に事情があるなどの理由で”自粛できない”人々を受け入れてきたココルームの存続を願う400人以上が応援し、既に目標額は達成しているが、8月12日(水)のプロジェクト終了まで引き続き支援を受け付けている。

トーク出演者プロフィール

テンギョウ・クラ
5月下旬、ナミビアからバオバブの種子を持って、ココルームにやってきた。半年間滞在される。決まった仕事や役割を持つわけでなく、さまざまな土地に関わり
暮らすヴァガボンドという、生き方を選んでいる。釜ヶ崎に生きる人たちにも、どこかそんな風情がある。
ザ・東京ヴァガボンド✖︎上野
http://ttv.ueno-bunka.jp/
https://www.facebook.com/tengyo

ココルームラジオでMC担当
https://www.youtube.com/channel/UCHOXo8Zw26qtezHDaJ9JGww?view_as=subscriber

神田さん
10代の頃に家出して37年。全国をあちこちまわり、140以上の仕事を経験した。現在は釜ヶ崎で暮らし、ココルームで働く。昨年勇気をだして帰郷した。

中脇健児(場とコトLAB)
“その場にいる人とその場だからできるコトを考える”をモットーに、「場とコトLAB」を2012年よりゆるやかに立ち上げ、2016年本格始動。「遊び心」をキーワードに、アート、コミュニティプログラム、地場産業支援、教育、ワークショップなど活動は多岐に渡る。
https://ja-jp.facebook.com/kenji.nakawaki

上田假奈代(詩人)
「ことばを人生の味方に」とさまざまなアプローチで、詩のワークショップや事業を展開する。
ココルーム代表理事。

釜ヶ崎芸術大学
生きる、釜の知恵と技 釜芸キャンプ@ココルームの庭

日時:2020年7月11日(土)14:00〜12日(日)10:45 ※キャンプは中止、7月11日14:30〜のオンラインイベントのみ開催(メールで申込)

会場:ココルームの庭

料金:無料(カンパ歓迎!)※宿泊や食事を希望の場合は実費負担

申込・問合:info@cocoroom.org 06-6636-1612

ココルーム

大阪府大阪市西成区太子2-3-3

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