芸術や芸能と呼ばれる、ある種“役に立たない”とされるものが、端に追いやられてしまう場面が最近よく見かけられます。実際的な利益や数値で文化を測るなんてナンセンスとスルーするだけでなく、そんな事態になっている現在において、私たちが生きるインフラとしての“芸術文化”をもう一度タフに考え、議論することは、これまで芸術文化によって何かしら影響を受け、いろんなかたちで救われた者として積極的にやっていきたいことです。さて、2012年から発行してきたおおさか創造千島財団のフリーペーパー『paperC』が、紙からWebへと移行しました。イベント・展示情報から地域の文化を担う店舗・スポット、活動するつくり手やアーティスト、研究者などなど、大阪の状況を紹介していくWebメディアとして、これからも活動していきます。大阪の芸術文化のいまを考える特集コンテンツもじっくり仕込み中。お楽しみに。
Event
2020.09.26
#blackbird books#PHOTO#EXHIBITION#豊中

鷲尾和彦の新作写真集『Station』刊行記念展「移動する写真」が
blackbird booksにて開催。「難民」と呼ばれる中東やアジアの人々を
とらえたモノクロームプリントを展示。

鷲尾和彦の新作写真集『Station』刊行記念展「移動する写真」がblackbird booksにて開催。「難民」と呼ばれる中東やアジアの人々をとらえたモノクロームプリントを展示。

写真家・鷲尾和彦の6年ぶりの新作写真集『Station』(夕書房)の刊行を記念した「移動する写真」展がblackbird booksにて開催中だ。

2015年9月9日(水)、ヨーロッパから日本への帰途についていた鷲尾は、空港に向かうためにオーストリア・ウィーン西駅に降り立った。そこで遭遇したのは、自国を逃れてヨーロッパへと向かう、「難民」と呼ばれる中東・アジアの人々の波。鷲尾は3時間にわたり駅に留まり、不安や希望を抱えながら「移動」を続ける彼ら一人ひとりの姿をとらえた。本書には、それらの写真群が、児童文学作家・梨木香歩のエッセイ「人生が集約されている」とともに収録されている。

新型コロナウイルスにより移動が制限され、日々覚束ない歩みを強いられる最中、見る者は被写体となった彼らの人生に思いを馳せ、自らを重ね合わせていく。「移動する写真」展は、東京、京都の巡回を経て今回が“3駅目”。期間は10月4日(日)まで。

移動する写真

写真はいつでも境界線上にあります。目の前の風景とその向こう側、あるいは日々を送る場所と未だ足を踏み入れていない未知なる世界との境に。写真を見ることは、そうした境界線を通過する体験でもあります。

『Station』の人々が駅から駅へと移動したように、写真と写真の中の人たちが全国の街の本屋さんやギャラリーなど人々が行き交う小さな「駅」に停まりながら、どこまでも移動していく——そんな連続写真展を開催します。

お近くの「駅」に写真がやってきたら、ぜひ足を運んでみてください。
移動をつづける写真の向こうに、何かを感じていただけたら幸いです。

鷲尾和彦
blackbird books Webサイトより引用)

 

鷲尾和彦(わしお・かずひこ)

写真家。兵庫県生まれ。1997年より独学で写真を始める。写真集に、海外からのバックパッカーを捉えた『極東ホテル』(赤々舎、2009)、『遠い水平線 On The Horizon』(私家版、2012)、日本各地の海岸線の風景を写した『To The Sea』(赤々舎、2014)、共著に作家・池澤夏樹氏と東日本大震災発生直後から行った被災地のフィールドワークをまとめた書籍『春を恨んだりはしない』(中央公論新社)などがある。
washiokazuhiko.com

鷲尾和彦『Station』(夕書房)刊行記念展「移動する写真」

日時:2020年9月18日(金)〜10月4日(日)10:00〜19:00

定休日:月曜

会場:blackbird books

問合:info@blackbirdbooks.jp 

blackbird books

大阪府豊中市寺内2-12-1

緑地ハッピーハイツ1F

 

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