「現代アートと禅」をテーマとする体験型アートプログラム「禅とアートが交わるとき」が、此花のホテル「The Blend Inn」で開催される。

企画したのは、アート好きのビジネスマンやアーティストら30歳前後の有志によるアートプロジェクト「現代アートと出会う日」。アートに興味はあってもなかなか触れる機会がない人が、気軽にアートやアーティストに親しめる機会を作るため、初の試みとして、2020年6月に同会場で「現代アートと出会う日」と題した展覧会を開催、3日間で約270名が来場した。コロナ禍で苦境に立たされているアーティストやホテルの力になりたいと、作品売上の全額と入場料の半額を渡す仕組みで運営した結果、最終的に約100万円を還元することができたという。

今回参加するアーティストは、絵画、写真、陶芸、詩などを表現方法とする6名。展示作品を制作する前に、京都市にある建仁寺両足院と、イベント会場であるThe Blend Innにて、禅僧とともに作務・座禅などを行う禅体験合宿を実施した。

来場者は、まず簡易的な座禅を体験してから、禅僧とアーティストが空間演出する「禅とアートが交わるコンセプトルーム」に入り、五感を用いたアート鑑賞を通じて禅を体験。その後、各客室に展示されている、アーティストたちが禅体験をふまえて制作・展示した作品を鑑賞する。展示作品は購入でき、また展示客室に宿泊することも可能。収益は今回もホテルとアーティストに還元される。
なお、参加作家のうちの1名が手話通訳者の資格を持つことから、DEAF（ろう・難聴者）及び関係者のための専用開催枠も設けられる。