サイエンスに基づくスキンケア化粧品「D.W.M.(ディー・ダブリュー・エム)」は、TERUHIRO YANAGIHARA STUDIOによるクリエイティブディレクションのもと、ブランドの世界観と共鳴するアーティストとのコラボレーションを行っている。これまでフォトグラファーのカスパー・サヤルセン、写真家・映像作家のイザベル・デュピュイ・シャバナが登場し、アートワークを手がけてきた。第3弾となる今回は、オランダのアーティスト、ルース・ファン・ビークとのコラボレーション。 2022年7月4日(月)正午から12月31日(土)にかけ、新たなイメージを展開する。
ビークは、古い本や雑誌から切り抜いた膨大なファウンド・フォト(撮影者が不明な写真)を再構築した、コラージュ作品を多く制作するオランダのアーティストだ。写真を専攻していた学生時代にファウンド・オブジェをはじめ、卒業後にはファウンド・イメージを使用したコラージュ作品を発表。20年たった今も、さまざまな手法を模索しながら制作を続けている。
今回のコラボレーションにあたり、ビークが思考したのは肌と顔。ジェンダーや世代・国籍などの境なく商品を提案するD.W.M.の理念を表すために、人間の肌を直接的にヴィジュアルに起用するのではなく、覗き込む者が自分自身を見つめることのできる手鏡をモチーフにコラージュを制作した。手鏡が自立したイメージを表現するべく、ハンドルとフォトブースを自作。撮影されたハンドルの写真には、彼女が収集してきたイメージのアーカイブが、鏡面の形に切り抜いて重ねられる。
コラージュの制作に際し、作品に生命を吹き込むような色彩やラスターを含む素材を探し、ストックしているビーク。植物や部屋の細部などの多様なイメージは、人の頭部と表情を想起させる。そして、自立したハンドルに支えられたその佇まいは、まるでひとつの生き物のようにも見えてくる。今作のタイトルは《mirrors / dolls》。ビークは、制作についてこのように話している。
ストックしてきた古い写真の数々を手鏡のシルエットに切り取っています。手鏡というピクチャーフレームを通してカーテンの襞の写真を捉えると、額を覆う髪のようにカーテンを見立てることができます。ミモザの花房の写真を、フェイスラインを覆う髪に見立てたり、2つの花房の写真を額の目のように見立てたものもあります。このように手鏡という枠を通して古い写真の中にいくつもの“顔”を探していきました。そうして手鏡の形に収まった顔を写真スタジオのようにカラフルな背景紙の前に立てて、ポートレイトにしたものが作品となっています。
D.W.M.のWebサイトでは、ビークによるアートワークとインタビュー記事も公開予定。また、アートワークは2冊の異なるアートブックに編纂され、コラボレーション期間中、定期購入者に特典としてプレゼントされる。
Instagram:@dwmcosmetics
クリエイティブディレクション・アートディレクション:TERUHIRO YANAGIHARA STUDIO