肥後橋のCalo Bookshop & Cafeにて、美術家の長尾圭による個展「つづきのはんすう」が開催されている。
長尾は大阪府出身で関西のギャラリーを中心に展示を行っている。淡い色彩と、力強さがありながらもやわらかい線で、さまざまなイメージを想起させる絵画作品が特徴だ。抽象性のある絵は、日用品によるオブジェを制作して写真で撮影し、トレーシングペーパーで被写体の形状を意識せずになぞり、カーボン紙で画用紙などに転写するという過程を経て描かれるという。転写したものを鉛筆や木炭でキャンバスに落とし込み、絵の具を重ねていく。その際に、モチーフに沿ってマスキング液やマスキングテープを施し、それらを取り去ることで、独特の緊張感や描くという行為の痕跡をあらわにする。
本展では、水彩の新作を中心に展示。キャンバスに描かれた油彩による筆触や物質感が魅力の長尾だが、今回は水彩絵の具による透明感と紙のやわらかい表情を生かした作品で、新たな一面を見せてくれる。
例えば、カーテンがひるがえっている。
そんな、カーテン越しにみえる風景。
または、カーテン越しに垣間みえる室内。
カーテンの表裏や屋内外からの視線、
そして、カーテンで遮られ、見えなくなった部分には何があるのだろう。
そんな、とりとめのないことをぼんやり思い返している。「つづきのはんすう」展覧会ステートメント(Calo Bookshop & Cafe Webサイトより)
長尾 圭 Nagao Kei
1969 大阪に生まれる
個展
1993,94,95,00,21 ギャラリー白(大阪)
2001,08,11,13,14,17,19,21 Oギャラリー(東京)
2014,13 2kwギャラリー(大阪)
2008,14,18,21 Calo Gallery (大阪)
2017 2kwギャラリー(滋賀)
2020 ギャラリー白kuro(大阪)
2021 cumonos(大阪)グループ展
2014 「尼崎アートフェスティバル2014」(兵庫)
2018 「FACE展2018」 損保ジャパン日本興亜美術館(東京)
2019 「ART FAIR ASIA FUKUOKA 2019」 ホテルオークラ福岡(福岡)
2019 「THE EMBODIED MIND」 2kwギャラリー(滋賀)
2021 「FACE展2021」 SOMPO美術館(東京)
2021 「第10回 はるひ絵画トリエンナーレ」清須市はるひ美術館(愛知)
会期:2021年11月2日(火)〜27日(土)
会場:Calo Bookshop & Cafe
時間:12:00〜19:00(最終日は〜17:00)
休廊:日・月曜
問合:06-6447-4777
大阪市西区江戸堀1-8-24
若狭ビル5F