西天満のYOD Galleryにて、松尾栄太郎の個展「HAZAMA – 浮遊する残存 -」が開催される。
松尾は1977年長崎県生まれ。現在は京都を拠点に活動。京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)彫刻科在学中に現代美術作家の井田照一と出会い、アシスタントを経て作家活動を開始した。焼いた紙を主な素材に、版画技法を応用した多様な表現を生み出している。
本展では、松尾が10年ほど制作を続けているHAZAMAシリーズを展示する。 不要となった本、雑誌、辞書などの紙媒体を素材に色彩と交えて下地を作り、燃やした紙を表面にコラージュした作品群。紙を燃やしたり重ね合わせたりすることで「見えなくなるもの」、そして「見えてくるもの」から、さまざまな想像や思考を膨らませてみたい。
作家ステイトメント
記憶として存在するモノと、この世に存在するモノの間にある景色は、抽象的な色や形をしている。
紙は、想像した抽象的なイメージを、具体的に視覚に止めるための道具であり、言葉も同じように文字として、視覚化することができる。
紙は、火を着けると煙を上げて燃えてしまう。途中で火を消すと燃え残った紙と煙になってしまった紙の間には、炭化した焦げ目が姿を現す。
物質として、視覚的に最後に確認できる煙は、固体として止めることはできないため、焦げ目が固体として視覚に残る最後の物質として捉えている。私は、この焦げ目が、儚さや力強さの両極端な性質を持ち合わせた素材だと感じている。
これまで約10年あまり作り続けてきたHAZAMAシリーズは、現代社会において、不要となってきた本、雑誌、辞書など紙媒体の物を素材に色彩と交えて下地を作り、燃やした紙を表面に、コラージュした作品構成となっている。
(Webサイトより)
会期:2022年2月12日(土)~3月5日(土)
会場:YOD Gallery
時間:13:00~19:00
休館:日曜
問合:06-6364-0775 info@yodgallery.com
大阪市北区西天満4-9-15
第一神明ビル1F