
内田ユイ、原口みなみ、ダニエル・ヌニェスの若手作家3人によるグループ展「PLAY」を開催いたします。
内田ユイは、山梨県出身、東京都在住のアーティスト。内田はアニメーションの製作過程において用いられるセル画の技術を応用して制作を行います。現代社会において新しい技術が日々生み出されセル画技術がデジタルに移行する中で、内田はこのセル画を用いることにより絵画に運動を与えることに成功しました。透明のシートに描かれるイメージは、どこか懐かしさを感じさせ私たちの記憶の間で歩き出し、それぞれのストーリーを生み出させます。今やアニメーションの制作の技術の向上により失われつつもあるセル画の技術を使用することと、描かれたイメージが結びつくのも内田の仕掛けたトリックの一つであると言えるでしょう。
原口みなみは、大阪府出身、2016年に京都市立芸術大学院修士課程を修了し、現在も大阪で活動するアーティスト。身の回りに存在する何気ないものや風景をドローイング、コラージュ、粘土、アクリル、オイルなど様々な素材や媒体間を何度も横断し、繰り返し重ねて描きます。ある部分は突出したり、ある部分は失われたりして、素材として用いられたイメージは原型を失っていきます。それは個人の記憶や思い出が、時とともに変容していく様を表現しているようで、私たち鑑賞者は最後に残ったキャンバスから原口が見て感じて経験してきたものだけでなく、私たち自身の記憶や思い出をも想起させます。
ダニエル・ヌニェスは、1988年にスペインのマドリードに生まれ、European Society for Digital and Integrative Digital Pathology (ESDIP)を卒業し、現在もマドリードにスタジオを構えるアーティスト。ヌニェスは、自身を取り巻く様々なシンボルを彼自身の世界観に置き換え、独自のタッチで表現します。靴、植物、電話など私たちの身の回りに存在する何気ない日常のアイテムは、ヌニェスのキャンバスを通して無視できないものへと生まれ変わり、魔法のように物理的な存在感を獲得します。
本展は、遊び心の中の誠実さをテーマに、これからを担う若き才能のみずみずしい感性や未来を創造する力強さと可能性を紐解きます。
(Webサイトより)
会期:2022年4月11日(月)〜30日(土)
会場:Yoshiaki Inoue Gallery
時間:11:00~19:00
休廊:日曜、祝日
問合:06-6245-5347
大阪市中央区心斎橋筋1-3-10
心斎橋井上ビル 2、3F