芸術や芸能と呼ばれる、ある種“役に立たない”とされるものが、端に追いやられてしまう場面が最近よく見かけられます。実際的な利益や数値で文化を測るなんてナンセンスとスルーするだけでなく、そんな事態になっている現在において、私たちが生きるインフラとしての“芸術文化”をもう一度タフに考え、議論することは、これまで芸術文化によって何かしら影響を受け、いろんなかたちで救われた者として積極的にやっていきたいことです。さて、2012年から発行してきたおおさか創造千島財団のフリーペーパー『paperC』が、紙からWebへと移行しました。イベント・展示情報から地域の文化を担う店舗・スポット、活動するつくり手やアーティスト、研究者などなど、大阪の状況を紹介していくWebメディアとして、これからも活動していきます。大阪の芸術文化のいまを考える特集コンテンツもじっくり仕込み中。お楽しみに。
Event
2019.11.28
#YCAM#MUSIC#LIVE#大阪府外

日野浩志郎による新作コンサートピース「GEIST」、山口のYCAMにて上演

大阪を拠点とし、バンドのgoat、ソロ名義のYPYなど、複数の音楽性を打ち出しながら国内外で活躍する日野浩志郎。電子音とクラシカル楽器を融合させたハイブリッドオーケストラ「Virginal Variations」など、実験的なプロジェクトにも意欲的に取り組んでいる。その彼が、2018年にクリエイティブセンター大阪にて発表したコンサートピース「GEIST(ガイスト)」をもとに、楽曲や構成、舞台装置などの要素を大幅にアップデートした新作を、山口情報芸術センター[YCAM]にて制作、世界初演する。

日野浩志郎による新作コンサートピース「GEIST」、山口のYCAMにて上演
「GEIST」2018年の公演 撮影:井上嘉和

タイトルの「GEIST」はドイツ語で「幽霊(霊魂)」を意味する言葉。演奏を通じて会場内に浮かび上がる特殊な存在感、そして観客がコンサートを通じて獲得する時間や物理的なスケールを超越した浮遊感の追求がテーマとなっている。

会場には黒を基調とした巨大なバルーン状の舞台装置が設置されており、コンサートピースでありながら、インスタレーション作品としての側面も含まれる。会場内には、15台のスピーカーが観客を取り囲むように配置され、虫や鳥の鳴き声、風の音などの野外で録音された音源や電子音が再生されるとともに、そこかしこに点在する14人の打楽器、管楽器、弦楽器の奏者たちが、あるルールをもって演奏を展開、これまでにない音楽の聴取体験が創出される。

前回公演を経て、今回は日野がこれまで試みてきた数々の作曲アプローチのさらなる拡張を試みる。

日野浩志郎による新作コンサートピース「GEIST」、山口のYCAMにて上演

 

 

 

日野浩志郎(作曲家、ミュージシャン)

1985年生まれ、島根県出身。実験的なリズムのアプローチを試みるグループ「goat」や「bonanzas」での活動の他、電子音楽を使ったソロプロジェクト「YPY」を行う。他にも電子音とクラシカル楽器を融合させたハイブリッドオーケストラ「Virginal Variations」、その発展として多数の音空間を混在させた全身聴取ライブ「GEIST」の作曲、演出を手掛ける。

日野浩志郎新作コンサートピース「GEIST」

開催日:2019年12月14日(土)、15日(日)

開演時間:両日とも14:00〜/19:00〜

会場:山口情報芸術センター[YCAM]スタジオB

出演:山本達久、ジョー・タリア、中川裕貴、カメイナホコ、石原只寛、角谷京子、阿武絵美、米澤真由美、安部浩信、柳あい

料金:前売 一般3,500円、25歳以下 2,000円、any会員料金 特別割引 2,500円/当日4,000円

問合:山口情報芸術センター 083-901-2222

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