テキスタイルデザイナーであり、アーティストとしても活動するはしもとなおこの個展が、谷町六丁目のPOL、中津のhitofushiにて2022年8月6日（土）から21日（日）まで同時開催される。

はしもとは、インテリアテキスタイル会社での勤務を経て、2011年よりデザイナー・アーティストとして活動をスタート。「ふとした瞬間を描きたい」という想いをもとに、アクリル絵の具、墨汁を用いた絵画の制作を行う。2015年よりはじめたオリジナルテキスタイルの制作でも、国内外での展示や靴下メーカー、テキスタイルメーカーへの図案提供など、活動の場を広げている。

今回の個展では、2会場で異なるタイトルが設けられ、幅広く活躍するはしもとの表現を楽しむことができる。POLでは「Deep breath」。自身が絵を描いているときの、心身が落ち着く様を表した。新しい画材にも挑戦し、従来の作品よりもさらに抽象度を上げた絵画作品は、イメージを固定せず、見る人が自由に想いを巡らせることができるように余白を意識して描かれているという。

それに対し、hitofushiでは「いろとかたちと」を掲げ、絵画作品に加えオリジナルテキスタイルを用いたバッグやポーチを展示・販売。工芸品や伝統産業品を扱うhitofushiの空間を生かし、布物などのプロダクトを並べることから、より暮らしと作品との距離を近づけようと試みる。

それぞれの展示を通して、日々の一瞬一瞬を作品に昇華するはしもとの視点を感じてみてほしい。