阿波座にある大阪府立江之子島文化芸術創造センター(enoco)では、2018年より毎年、小学生を対象としたアートプログラム「こどもアート学科」を実施している。アーティストが講師となり、多様な表現、素材、技法、作家独自の思考に触れることで、子どもたちの表現力と想像力を育むプログラムだ。
2022年度も、各分野で活躍するアーティストを講師に招いて4回の開催を予定している。
初回の10月9日には、「好きなものをいろんなかたちや色で包もう!」と題して、オリジナルでふしぎな「包み紙」をつくる。講師は、生活の中でなじみのある素材を使って立体を制作する佃七緒。
12月以降も、コラージュ絵本、日光で染めるオリジナル柄バッグ、自分自身を飾る服工作といったプログラムが続く。日々創作活動に打ち込むアーティストたちとのコミュニケーションの中で、子どもたちが楽しみながら創造のヒントを得られる機会になりそうだ。
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講師プロフィール
佃 七緒(10月9日「好きなものをいろんなかたちや色で包もう!」)
1986年大阪生まれ。2015年京都市立芸術大学大学院工芸専攻(陶磁器)修了。焼き物や縫い物など、生活の中でなじみのある素材を使って、立体の制作をしています。様々な国に滞在しながら、土地の方々のお話を元に作品の素材や形を考えてきました。
川口 奈々子(12月11日「チョキチョキペタペタ・いろんなものをくっつけて!コラージュ絵本を作ろう」)
京都市立芸術大学大学院油画専攻修了。日々コラージュやドローイングを重ねながら、自身の中にある言葉になる前のイメージや形を観察し絵画を制作しています。展覧会、アートコミュニティを通し日本各地、海外で作品を発表しています。
Yukawa-Nakayasu(1月8日「日光で染めるオリジナル柄バッグ」)
19世紀に開発された「サイアノタイプ」など、古典技法を現代の表現に組みいれて作品を制作しています。また2016/2019 年に、江之子島文化芸術創造センターで展示を行うなど、国内や海外で展示発表をしています。
東 明(2月12日「自身を飾る服工作」)
1974年広島県生まれ。京都市立芸術大学彫刻専攻卒業。布やビニールなどの身近な素材を利用し、身体性や人と人の関係性をテーマにした体験型作品を制作しています。紙を使った帽子や服作りなどの工作ワークショップを全国各地で開催しています。
開催日:2022年10月9日(日)、12月11日(日)、2023年1月8日(日)、2月12日(日)
場所:大阪府江之子島文化芸術創造センター [enoco]
時間:【午前の部】10:30〜12:30/【午後の部】14:00〜16:00
受講料:2,000円(材料費込み)
定員:各回12名(事前申込制。申込者多数の場合は抽選。申込方法は公式サイトにて)
プログラム内容:
(1)10月9日「好きなものをいろんなかたちや色で包もう!」
みなさんがよく遊んでいたもの、使っていたものなどを包む、オリジナルでふしぎな「包み紙」をつくります。包むものをよく見てかたちを描いたり、包んであげたい色で塗ったり。今はあまり遊ばなくなったけれど気に入っていたもの、大事に使っていたものを、すてきな色やかたちで包んでみましょう。(2)12月11日「チョキチョキペタペタ・いろんなものをくっつけて!コラージュ絵本を作ろう」
写真や新聞紙、毛糸など、色々な材料を自由に貼り付けて作るコラージュという方法で、ながーい形の絵本を作ります。コラージュの面白さは、材料の形や色を繋げていくことで、偶然の形からイメージが広がっていくところにあります。自由に手を動かして世界に一つの絵本を作ってみましょう。(3)1月8日「日光で染めるオリジナル柄バッグ」
日光にあてると青色に染まる「サイアノタイプ技法」で、オリジナル柄のバッグをつくります。カードゲームで出たお題をもとに描くことで、思いがけないオリジナル性をひきだした1点物をいっしょにつくりましょう。(4)2月12日「自身を飾る服工作」
穴だらけのシートを着て、そこにビニールやゴムチューブ、紐やフェルトなどいろんな材料をくっつけたり、巻きつけたり、通したりして自分自身をアレンジします。できあがったらインスタントカメラで撮影しよう。問合:こどもアート学科2022事務局 school@enocojima-art.jp
大阪市西区江之子島2-1-34