放出のアートスペース・CAS(キャズ)にて、井上裕加里展 「モアイ像は隠岐を知っている」が開催。
井上は1991年広島生まれ。成安造形大学芸術学部芸術学科美術領域現代アートコース卒業。
東アジアの近現代に潜在する歴史認識、文化観の差異や関係性、地域性をテーマに映像作品を制作している。
この個展では、島根県隠岐諸島に伝わる「伊未自由来記」(いみじ・ゆらいき)という古史古伝をテーマに作品を発表する。
境界の国である隠岐では、冬の季節風や海流の影響で、朝鮮や中国などから船が漂着し、古くから様々な大陸の人との交流があった。「伊未自由来記」には、その様子が記されており、古代人の営みや古代人同士の交流の歴史を垣間見ることができる。
東アジアの国々は、太平洋戦争後も植⺠地⽀配の問題や海域問題を抱え、関係は⼀向に好転しない。しかし、古代文書を読むと境界にある国ではお互いの国の⽂化を引き受けながら、緩やかな交流があったことが分かる。
本プロジェクトでは、「伊未自由来記」に記載されている子守唄や物語を掘り起こすことで、他国との交流の歴史を感じるとともに、今後の他国との関係を熟思したい。
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2014 成安造形大学 芸術学部芸術学科美術領域現代アートコース 卒業
2012 倉敷市立短期大学 服飾美術学科 卒業個展
2022 Women atone for their sins with death (Kunst ARZT/京都)
2019 線が引かれたあと (Kunst ARZT/京都)
2017 堆積する空気(Gallery PARC/京都)
2015 井上裕加里 展 (CAS/大阪)グループ展
2021 Soft Territory かかわりのあわい(滋賀県立美術館/滋賀)
2020 Kyoto Art for Tomorrow 2020―京都府新鋭選抜展―(京都文化博物館)
2019 Parallax Trading (das weisse haus / Vienna, Austria )
Kyoto Art for Tomorrow 2019―京都府新鋭選抜展―(京都文化博物館)
2018 日韓交流展「韓日藝術通信 part 3」 (ART SPACE SAGA/京都)
2017 京都府アーティスト・イン・レジデンス事業「京都:Re-Search」 大京都 in舞鶴 (聚幸菴/京都)
日韓交流展「韓日藝術通信 part 2」 (チョンジュ森中GALLERY/韓国チョンジュ市)
2014 日韓交流展CARRY MORE (韓国電力アートセンターギャラリー/韓国ソウル)
2013 「ここはどこか、あるいは何か」(越山計画/札幌)受賞
2022 平和堂財団芸術奨励賞 美術部門
2020 “ゲーテ・インスティトゥート ・ヴィラ鴨川国際交流賞”(Kyoto Art for Tomorrow 2020―京都府新鋭選抜展― )
2019 “ゲーテ・インスティトゥート ・ヴィラ鴨川国際交流賞”(Kyoto Art for Tomorrow 2019―京都府新鋭選抜展― )(CASのWebサイトより)
会期:2022年12月3日(土)~17日(土)
会場:CAS
時間:14:00〜19:00
休業:月・水曜
問合:info@cas.or.jp 06-6180-8786
オープニングレセプション
日時:12月3日(土)17:00~
料金:500円(1ドリンク付き)アーティストトーク
日時:12月17日(土)16:00~
参加費:500円
大阪市城東区諏訪1-2-25