現代美術家・田添かおりによる Small Factory Ring Exhibition「”OPEN WHITE WORLD”」が、心斎橋PARCO4FのSkiiMa Galleryにて開催。
田添は横浜市在住のアーティスト。身近にある多様な素材を用いて、心象的な情景を空間全体使って体験するような作品を制作している。
Small Factory Ring=「町工場リング」は、田添がデザインを手がけ、東京都大田区にある町工場の矢澤製作所が中心となって製作されているアートジュエリー作品。指に装着するリングのパーツと装飾のポイントとなるヘッドのパーツから構成されており、リングとヘッドのパーツの組み合わせを楽しむことができる。
大田区には金属など精密加工を行う町工場が多数あり、そこで産業向けに生産される小さな部品をヒントに、各工場が持つ特殊な技術を紹介するさまざまなコラボレーションモデルを展開してきた。
今回は、新潟県燕市にある金属洋食器を手がける高桑金属株式会社の協力を経て製作された新作の琺瑯モデルを展示。金属製品でありながら、琺瑯のぽってりとしたコーティングにより暖かみを感じられるシリーズとなっている。
ステートメント
鍋や保存容器など、普段使われている日用品の琺瑯は、ぽってりと厚く塗られ焼かれているのですが、ファクトリーリングは、パーツが小さくて繊細なネジがあるため、厚すぎてはネジが効きません。ですから今回、普段はやらない琺瑯の厚さに、新潟県燕市にある高桑金属さんに挑戦していただきました。そのためしばらくは、安定していない様々な状態で仕上がってくると予想しています。
けれど、私としては厚くても薄くても、また時には地金が少し見えているとしても、どれも趣きがあって捨てがたいものと思っています。時々、古い琺瑯鍋の角が欠けて、黒く地金が見えちゃってるのがありますよね。けど、それがなんだか愛着があって使い続けてる。そんな感じになってほしい。
結論、何が言いたいのかといいますと、どれも大事なパーツ達。この均等ではない琺瑯が、一つずつ個性があって愛おしくも感じます。
Small Factory Ring Exhibition「”OPEN WHITE WORLD”」
会期:2023年3月18日(土)~4月2日(日)
会場: SkiiMa Gallery(心斎橋PARCO 4F)
時間: 10:00〜20:00 ※最終日は17:00まで
料金:入場無料
大阪市中央区心斎橋筋1-8-3
心斎橋PARCO 4F