藤本由紀夫、待望のギャラリーノマルでの初個展!
視覚・聴覚を通して感覚を開く能動的鑑賞体験への誘い70年代よりエレクトロニクスを利用したパフォーマンス、インスタレーションを行い、80年代半ばより身の回りのオブジェを用いた音の出る作品の制作を開始。鑑賞者が意識的に聞き取る仕掛けを作ることによって聞こえてくる音や知覚の世界を表現する作家・藤本由紀夫。過去には2度のヴェニス・ビエンナーレ選出や複数の公立美術館での個展開催など、すでに国際的に高い評価を得ている作家の一人。また美術界だけでなく、音楽関係者からの評判も高く、現在は、神戸を拠点に国内外でジャンルの垣根を越えて幅広く活動を続けています。
ギャラリーノマルとはこれまでも複数のテーマ展への参加だけでなく、2012年の版画シリーズ出版、サウンドユニット.es(ドットエス)との共同でのCDリリースとそれに合わせた企画展(”One week show, Resonance” 2012.3.24 – 3.31)や、翌年13年にはノマル+藤本由紀夫+.es(ドットエス)によるサウンドとアートの実験的プロジェクト、ZBOオーケストラの活動開始(“ZBO” 2013.10.12 – 10.19 *企画は現在も継続中)など、一過性の展覧会に止まらない共同制作を進めてきました。
当画廊での初個展となる今回は、藤本の現在の関心事にスポットを当てた初発表作ばかりの新作展となります。これまで温めてきたアイデアの中から今回の個展に合わせて具体化した「音とビジュアルが一体化した」作品や、ノマルの版画工房機能を積極的に活用し、緻密にプランしながら即興的な工程で制作を進めていったシルクスクリーンでの版画作品など、藤本の興味と遊びごごろがふんだんに詰まった新作の展示を予定しています。
常に多大な好奇心と情熱を持って研究・実験を重ね、新たな発表ごとに新鮮な驚きと発見を提供し続ける藤本由紀夫。同様にジャンルに捉われず挑戦と制作・発表の場となることをコンセプトとするノマルから発表される今回の新作展にご注目くださいますよう、どうぞよろしくお願いいたします。
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Sound and Vision
Don’t you wonder sometimes
‘Bout sound and vision?ときどき不思議に感じないかい
音響と視覚についてー David Bowie “Sound and Vision”
視覚と聴覚
大学生の時、指導教授から「視覚は積分で、聴覚は微分である」と突然言われ茫然としている私に「具体的な例を挙げると」と教授は話を続けた。
「ビデオ映像を鑑賞している時に、一時停止ボタンを押したらどうなる?」と問いかけすぐ「つまり時間を止めると、画面は静止画となって目の前に現れているけれど、音はどうなっている?何も聞こえないよね」。同じ世界にいても、視覚と聴覚で体験する世界は異なるという事実。視覚の世界は「静止」するのに対し、聴覚の世界は「消滅」する。 そんなsoundとvisionを相手に表現に取り組んでいると、また新しいwonderに出合う。
COMPOSITION
マルセル・デュシャンは「芸術とは選ぶことだ」と言った。そして「赤い絵の具を選ぶ、青い絵の具を選ぶ、選ぶのは絵の具である必要はない、既製品を選んでもよい」と続ける。
デュシャンに倣えば「作曲とは選ぶことだ」と言える。そして「音を選ぶだけではなく、色を選ぶ、文字を選ぶ、モノを選ぶ・・・」となる。soundとvisionによるcomposition、私には一番合っているような気がする。
藤本由紀夫 Yukio Fujimoto
(ギャラリーWebサイトより)
会期:2024年2月10日(土)〜3月9日(土)
会場:Gallery Nomart
時間:13:00~19:00
休廊:日曜、祝日
関連イベント
Opening | Gallery Talk
日時:2月10日(土)18:00〜
料金:参加無料Closing Live “trio”
日時:3月9日(土)19:00開場、19:30開演
出演:sara (.es) x 藤本由紀夫 x 宇都宮泰
料金:前売 3,000円、当日 3,500円
定員:30名 ※予約制、詳細・予約はこちら
大阪市城東区永田3-5-22