多くの美術大学の受験で必須科目となっているデッサン。ともに京都市立芸術大学大学院で絵画を専攻し、仕事として受験デッサンを教えている栗田咲子と田中奈津子が、同じモチーフでデッサンに取り組んだ成果を展示する展覧会が、アメリカ村のFUKUGAN GALLERYにて開催される。
同ギャラリーにて行った、両名による人物着彩(約10時間)に加え、同じモチーフでのそれぞれの鉛筆デッサン、静物着彩、クロッキーを展示し、基礎技術について考える。
3月19日(木)より受験用デッサンモチーフを会場に組み、28日(土)まで毎日(20日[金]除く)栗田の公開個人レッスンを実施(13:00〜16:00)。道具持参の自主練参加も可能(先着2名まで)。
素描・すがく・デッサン
多くの美術大学の実技系学科の受験では、実技テストとしてデッサンがあります。幼児の頃より絵とはのびのびと描くべしといわれますがデッサン、特に受験時は約束事や技術が必要で、構図を考え大きさを図り、色をモノクロに頭で変換し、さらに見る人の錯覚を狙ってわざと色形を誇張したり‥などがあります。
もちろんデッサンは受験だけのものではなく、手慣らしのため、構想のため、自由な制作としても行われます。 どのようなデッサンであっても、目の前のモチーフを画用紙の上に再構築するべく、手と目を駆使して無心に取り組む数時間は、自分と向き合うひとときでもあります。キャンバスを用意し取り組む自由制作が1人小舟で漕ぎ出す海釣りとして、デッサンは休みの日に近所の小さな池での釣りといえるのではないでしょうか。
京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻修了が1997年の栗田、2007年の田中は先輩後輩の関係であり、現在同じように画家として活動しながら仕事として受験デッサンも教えています。私は両者の作品をたくさん見せてもらってきましたが、いわゆるデッサンは見たことがなく、私自身も受験デッサン経験者で割と好きだったなどと話をする中で、二人の画家のデッサンが見てみたい!となったものです。
本展覧会は二人が同じモチーフでデッサンに取り組み、成果をギャラリーで展示します。 洋画描きの原点デッサン。よもやまな絵の話ができたらと思っています。村田典子
(FUKUGAN GALLERY Webサイトより転載)
会期:2020年3月5日(木)〜28日(土)※木曜・金曜・土曜日のみオープン
※会期延長(要事前予約)3月29日(日)〜5月11日(月)まで
会場: FUKUGAN GALLERY
時間:13:00〜20:00
料金:入場無料
問合・予約:06-6253-3266 info@fukugan.net
栗田咲子参加のクロッキー会
日時:3月20日(金・祝)14:00〜15:00
画材は各自持参、予約不要、無料
大阪市中央区西心斎橋1-9-20 4F