颯爽と、はたまた緩慢に。鮮やかな色を操り表現する中島麦の個展が、2024年3月15日(金)〜31日(土)に行われる。会場は、2023年にオープンしたばかりのKEN FINE ARTで、主に現代美術作品を扱い、アーティストの活動を積極的に支援している。同ギャラリーの福住憲一氏は、「約10年前から交流のある中島さん。2023年の奈義町現代美術館での個展に足を運んだ際に、あらためてその作品に惹かれて今回の企画に至った」と話す。
中島はこれまでにも大胆なフォルムと明快な色彩での表現、ドリッピングという手法を経て、抽象絵画を追い続けてきた。絵画の基本要素である「動き・奥行き・光」を探求し続け、近年ではそれらに、物質が重力により流れる時間を加えた作品制作に取り組んでいる。
中島は「自分は、何ものからも自由で、何ものをも繋ぐメディウムでありたいと考えている。作品を通して“観る”ことの、根源的な意味を提示できれば」と語る。そう、彼は抽象絵画を制作することを中心に、そこから拡張する出来事を取り込みながら活動しているのだ。彼の見てきた世界が映し出された「色」に立ち止まってみたい。濃淡の重なりに私たちはどんな景色を観るのだろうか。
中島麦 個展「DRIVE」
会期:2024年3月15日(金)〜31日(土)
時間:平日12:00〜18:00、土曜10:00〜15:00
休廊日:日・月曜、祝日
会場:KEN FINE ART
料金:無料
大阪市中央区伏見町3-2-12
春海ビル2F