【開催趣旨】
私たちはこんにち、相次ぐ大災害に翻弄され続けています。その中で、多くの組織により、膨大な報告・報道が日々作成されています。ただ、それらの客観性や普遍性を重視する記録からは取りこぼされるものもあるのではないでしょうか。学界では、個人の経験・思いを聞き取りによって記録する「オーラルヒストリー」という手法が近年注目を集めています。今回、関西学院大学の金菱清ゼミでは阪神・淡路大震災について、大阪大学の日本学専修ではコロナ禍について、学生が中心となって市井の人々に聞き取りを行い、その成果は昨年書籍(※)として結実しました。
本イベントでは、プロジェクトにあたった研究者と学生が登壇し、「災禍の声を聞く」ことの意味と、学生が聞き取りを実践し、「本を出版する」ことの意義を話し合い、あわせて本プロジェクトのエピソードや苦労、思いを語ります。
※
『コロナ禍の声を聞く―大学生とオーラルヒストリーの出会い』
安岡健一監修/大阪大学日本学専修「コロナと大学」プロジェクト編、大阪大学出版会『五感でとらえなおす阪神・淡路大震災の記憶』
関西学院大学震災の記憶プロジェクト 金菱清(ゼミナール)編、関西学院大学出版会–
安岡健一(やすおか けんいち)
大阪大学大学院人文学研究科准教授
1979年神戸生まれ。専門は日本近現代史。近年は地域の歴史資料の収集・保存・活用やオーラルヒストリーの研究・教育に関心を広げている。金菱清(かねびし きよし)
関西学院大学社会学部教授
1975年大阪生まれ。専門は災害社会学、環境社会学。東日本大震災や阪神・淡路大震災など、被災地のフィールドワーク・研究に長年取り組む。
合同出版記念シンポジウム
「災禍の聞き取りを本にする―出版プロジェクトから考える教育と研究の未来」
―「災禍の声を聞く」ことの意味と、学生による聞き取りをまとめて「本を出版する」ことの意義を語り合う―日時:2024年3月20日(水・祝)13:30~16:00 開場13:00
会場:デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)3F 会議室303
プログラム:
第一部 13:30~14:50
・学生からの報告
・教員と学生との対話第二部 15:00~16:00
・座談会
・質疑応答(フロアから)料金:入場無料
定員:80名 ※事前予約制、申込はこちら
※当日会場にて書籍販売あり
主催:大阪大学出版会 関西学院大学出版会
共催:大阪大学大学院人文学研究科現代日本学研究室問合:大阪大学出版会 eigyo@osaka-up.or.jp 06-6877-1614/関西学院大学出版会
kwansei-up@kgup.jp 0798-53-7002
兵庫県神戸市中央区小野浜町1-4