身体パフォーマンス団体「淡水」を主宰し、桃谷でイベントスペースを併設するオルタナキッチン・Oooze(うーず)を共同経営する菊池航が、パフォーミングアーツの新しいフェスティバル「ダンスアフターダンス」を立ち上げる。桃谷の元木材倉庫を会場に、主に関西で活動するパフォーマー14組が2日間にわたって出演する。
ステイトメント
大阪でパフォーミングアーツを再び行う。
ダンス、思考の幅を再び拡張する。
かつて大阪では実験的、先駆的な独自のコンテンポラリーダンスシーンがあった。
当時関東で観たダンスは流行を追うかのように個性が薄く感じ、関西・大阪の独自性の強さを強く思っていた。
新今宮フェスティバルゲートにあった劇場db(ダンスボックス)では毎週「ダンスサーカス」が行われ、さらに実験的音楽ライブハウスBRIDGE、詩人の立ち上げたであいと表現の場ココルームが同じ施設内に位置しジャンルの垣根無く交わる活動も生まれ、一方では阿倍野ロクソドンタブラックでも定期的に「ダンスの時間」が開催、コンテンポラリーダンスのショーケースイベントが複数存在した。
大阪アンダーグラウンドミュージックと深く結びついた活動を行っていたBABY-Q(現ANTIBODIES collectiveは京都拠点)の存在や、contact gonzoは扇町公園で屋外活動をスタート。
活動を挙げればキリがなく、それらから派生するたくさんの流れが浮かんでは消えていったように思う。
そして現在。コンテンポラリーダンスはショーダンス的なものが主流となり、実験的にダンスやパフォーミングアーツ自体を深化して思考するコンテンポラリーな活動の場も機会も隙間もほぼ絶滅してしまった。
しかし我々は大阪という都市、場に未だ大きな魅力を感じている。まるで芸術自体を排除するかのような流れが強い中、小さくとも逆流するように多様な可能性の「面白い」を追求する場をつくりたい。
ダンスが、舞台が「やり尽く」され、かつ絶滅した今の大阪で、我々は一体これからどんなダンスを立ち上げるのか。「ダンス」と呼べるものの幅はもっともっと多様だったはずだ。
今からダンスを始めていく世代と私が背中を追ってきた世代とともに、これまでとこれからを、走りながら考えていきたい。ダンスに次ぐダンスを。
※タイトル参考:「マンアフターマン」: 未来の人類学 Dougal Dixon
日程:2024年5月10日(金)〜11日(土)
会場:桃谷 元木材倉庫
出演:
5月10日(金)19:00〜
五月女侑希
即興ミーティング
西岡樹里
『sign』(振付:捩子ぴじん 出演:今村達紀、石原菜々子、菊池航、増田知就)
淡水
東野祥子×SiMA5月11日(土)18:00〜
ワタナベモモコ
身体と付き合う部+江崎將史
中西ちさと(ウミ下着)
今村達紀
ペガサス探検隊
山下残料金:
〈予約〉
1day 3,500円+1ドリンク
2day 6,000円+1ドリンク〈当日入場〉
+500円〈ドネーションチケット〉
(このイベントをより応援したい方へのチケット)
1day 5,000円+1ドリンク
2day 8,000円+1ドリンク※チケット予約フォームはこちら
企画・主催:淡水・谷間
キュレーション:菊池航(淡水)宣伝美術:SNJO
協力:kondaba、FIGYA、中西美穂
特別協力:ダンスの時間プロジェクト
桃谷 元木材倉庫
大阪市生野区桃谷2-21