堺市のオルタナティブスペース・KARINOMA 旧武石商店にて、2組のアーティストによる展覧会「波のつげさき」が開催される。
KARINOMA 旧武石商店は、江戸末期に建てられ、増改築を経ながら30年前まで打刃物の卸業が営まれていた築200年の建造物だ。貴重な町家を次世代へ残していくために、堺の古民家宿とカフェ・SAKAINOMAが受け継ぎ、本格リノベーションするまでの仮の間として、アーティスト等と協働で展覧会などを企画し運営している。
この時間の蓄積された空間で、光を絵画として定着するフォトアーティスト・岡本啓と、根底の響きを探求するサウンドアーティスト・三木祐子+金崎亮太が、「波=光と音というある一つの現象の顕れ」を扱う展示を行う。
網膜に到達する刹那の「視える」、鼓膜に到達する刹那の「聴こえる」
とか言うような、率直な、現象そのものを知らせるような仕方で
「光」が「音」がここに在るように。–
三木 祐子 + 金崎 亮太 Yuko Miki + Ryota Kanasaki
三木 祐子(作曲家/ピアノ)と金崎 亮太(電子音響音楽家/コンピューター)により2011年に結成、2012年初演。「ヒトが静寂から見つけ出した音楽は、どのような響きを持っているのだろう」という一つの疑問に対し、ピアノとコンピューターという現代的な解釈と方法により演奏会やインスタレーション作品の発表をおこなう。岡本 啓 Akira Okamoto
フォトアーティスト。独自の手法〈photo brush=フォトブラッシュ〉を駆使し、光学実験のような絵画制作を続ける。写真を表現媒体としながらカメラを使わず、写真材料であるフィルムと印画紙の持つ、「光によって発色する」性質を利用し、完全暗室のなかで、「光」を色彩として、形として、「記録」していく。
波のつげさき
アーティスト:岡本 啓、三木 祐子 + 金崎 亮太会期:2024年5月10日(金)〜13日(月)・17日(金)〜20日(月)
会場:KARINOMA 旧武石商店
時間:13:00〜19:00
入場料:500円(会場の改修保全費用のドネーション)
イベント
アーティスト トーク & レセプション 「光と音について、現象そして波、とは」
日時:5月11日(土) 17:00〜
話し手:金崎 亮太、岡本 啓
聞き手:中島 麦(美術家)
料金:1,000円 ※展覧会入場料を含む/予約不要
堺市堺区柳之町東1-1-5