西嶋みゆきが大阪市城東区・GAMOYON galleryでの2度目の個展を開催致します。
長らく続けている金魚をモチーフにした木版画を用いて、近年制作している「入れもの」としての壺や花器のかたちが重なるシリーズの新作を展開致します。
長年金魚の群れを描いた一枚の版木を用いて異なる色彩や素材に摺られた複数の版画を組み合わせて制作してきた西嶋。
西嶋の作品は、まるで金魚を養殖するかのように生み出し同じ版木から生まれた版画を用いることによって作品同士が兄弟姉妹のようでもあり、小さな魚が群れになることで大きな存在感を出そうとするように複数の版画を多数組み合わせることで色彩豊かな大作を制作することでその強度を増そうと試みています。
しかしその中で描かれるのは、鑑賞魚として交配され作られた金魚をベースに、時に飾られるだけの空っぽの器であったり、時にマスゲームの駒としての踊り子であったりとどこか空虚さを孕んだものたちでもある。華やかさの裏で見え難くなっているものたちへも目を向け、それらを版画というメディアを通して静かに作品として制作する西嶋の新作による展覧会となります、ぜひご高覧頂けましたら幸いです。
西嶋 みゆき 展 「からをみつ」
会期:2024年5月17日(金)〜27日(月)
時間:12:00〜19:00(最終日は17:00まで)
休廊:火〜木曜
大阪市城東区今福西1-3-23