「大阪府20世紀美術コレクション」を保管している大阪府立江之子島文化芸術創造センター[enoco]では、コレクションの魅力をより多くの人々に伝えるための企画展を、年に数回開催している。
2024年9月13日からは、展覧会「くりかえしとつみかさね2 大阪府20世紀美術コレクションと現代作家たち」を、同センターにて開催する。
2023年に開催した展覧会「くりかえしとつみかさね」では、大阪府20世紀美術コレクションのなかから、「集める」「つみ重ねる」「繰り返す」など、作家の行為や思考の痕跡が目に見える作品をピックアップして紹介した。
再び同じタイトルを冠した本展では、大阪府20世紀美術コレクション作品に加え、capaciousの協力を得て、大阪府下で活動する5人の現代作家の作品をあわせて展示する。
アメリカの作家であり環境活動家、海洋学者でもあるレイチェル・カーソン(1907〜1964)は、晩年に出版を企画していた短編「センス・オブ・ワンダー」の中で、自然のなかで未知のものと出会ったときのよろこびや、生命の不思議を感じて驚嘆する感性を「センス・オブ・ワンダー(=不思議を感じ取る感性)」という言葉であらわしました。人間の営みとしての創造行為や表現活動のなかにも、わたしたちの「センス・オブ・ワンダー」を刺激する作品は多く見られます。本展がこの感性を取り戻し、人間の不思議な表現行為に光をあてるひとつの試みとなれば幸いです。
(主催者より)
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Capacious
2018年にスタートした、大阪府内の障がいのあるアーティストの作品を現代美術のマーケットに紹介するプロジェクト。
カペイシャスを直訳すると、容量の大きい、包容力のあるという意味で、大きな仕切りのない袋をイメージしている。現代アートの歴史や言葉による縛りなど既成の枠組みを取り外し、作品を純粋に鑑賞することで広がる可能性を追求。作者やその関係者(施設や家族など)と、美術関係者やアートファンのあいだを繋ぎ、新たに広げながら、作品が多くの方々にコレクションされることを目指して活動している。
くりかえしとつみかさね2 大阪府20世紀美術コレクションと現代作家たち
会期:2024年9月13日(金)〜10月19日(土)
会場:大阪府立江之子島文化芸術創造センター[enoco] 4Fルーム1
時間:10:00〜18:00
休館:月曜
出展作家:穴瀬生司、黒田勝利、中根恭子、平野喜靖、前田泰宏
大阪府20世紀美術コレクション作家:奥田善巳、伊藤継郎、上前智祐、田中二三子、粟津潔 ほか料金:入場無料
関連イベント
講演会&トークセッション(☆)
①講演会「障がいのある人の作品 その評価をめぐって」
講師:服部正(甲南大学教授)
②トークセッション
テーマ:「創作の現場と展覧会との間で」
服部正×金武啓子(西淡路希望の家)×宮本典子(capacious)
日時:9月21日(土)13:30〜(15:00終了予定)
会場:4F ルーム1
参加費:無料(要事前申込)
定員:30名ぎゅぎゅっと対話鑑賞 @enoco(☆)
障がいのある方もない方も。京都の「アトリエみつしま」スタッフの方と一緒に、展覧会場で展示作品をともに見る・知る・感じる経験をしてみませんか?
日時:①9月14日(土)13:30〜15:30 定員:10名
②10月6日(日)13:30〜15:30 定員:10名
会場:4Fルーム1
参加費:無料(要事前申込)ライブ・ドローイング
出展作家によるドローイング・パフォーマンス。
出演:黒田勝利
日時:9月22日(日)14:00〜15:30(予定)
会場:4F ルーム1見て・みて・エノコレ!+(プラス)
小学校等を対象として対話型鑑賞を会期中に実施。※イベント詳細は、公式サイトに掲載
※☆印のイベントは、申込フォームより申し込み。フォームからの申し込みが難しい方は電話にて受付(電話:06-6441-8050)主催:文化庁(令和6年度 障害者等による文化芸術活動推進事業) 、大阪府立江之子島文化芸術創造センター[enoco]
協力:capacious(大阪府委託事業)、YELLOW、西淡路希望の家、ワークセンターとよなか、アトリエみつしま、大阪教育大学附属特別支援学校、京都芸術大学アート・コミュニケーション研究センター(ACOP)、社会福祉法人堺市社会福祉事業団、大阪府福祉部障がい福祉室自立支援課
大阪市西区江之子島2-1-34