大阪出身の美術家・森村泰昌が北加賀屋に設けた個人美術館・モリムラ@ミュージアムにて、「第10回展 『私』の『タニン』、『他人』の『ワタシ』。」が2025年4月6日(日)まで開催されている。
森村は、1985年にゴッホの自画像をまねたセルフポートレイト写真を発表して以降、美術史上の名画や往年の映画女優、20世紀の偉人たちなどに扮した写真や映像作品を制作し続けている。
本展では、「私(森村)」がアインシュタインやマリリン・モンローなど「タニン」に扮するセルフポートレイト作品と、森村が被写体やモデルとして関わった写真家、画家、彫刻家たち(=「他人」)が写したり描いた「ワタシ(モリムラ)」を並べて展示。森村作品の「ワタシ」に加えて、篠山紀信、鈴木理作、北島敬三、福永一夫、舟越桂、谷原菜摘子、ティム・マクミランなど、多様なアーティストによる「私/モリムラ」が登場する。「森村作品としてのセルフポートレイト」と、「他人名義のセルフポートレイト」が混在する展示空間では、自他の境界、アイデンティティの概念がゆらぐような体験がもたらされる。
なお、この展覧会に合わせ、モリムラ@ミュージアム内のライブラリースペースに本棚が増設された。約40年間にわたって収集されてきた森村泰昌関連の書籍・雑誌等が閲覧できる。貴重な資料も多数あるとのことで、展示とともに訪れたい。
第10回展「『私』の『タニン』、『他人』の『ワタシ』。」
出品作家:森村泰昌、安斎重男、加藤美香子、神蔵美子、北島敬三、鈴木理策、篠山紀信、谷原菜摘子、ティム・マクミラン、福永一夫、舟越桂、松蔭浩之会期:2024年11月1日(金)~2025年4月6日(日)の金・土・日曜、祝日
会場:モリムラ@ミュージアム(M@M)
時間:12:00~18:00(17:30最終受付)
休館:月〜木曜(祝日を除く)、2024年12月23日(月)〜2025年1月9日(木)
料金:一般・大学生600円、高校生・中学生200円、小学生以下 無料
問合:06-7220-6985
大阪市住之江区北加賀屋5-3-36