
約1,300年にわたり修験者たちが踏みしめてきた、大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)。奈良・吉野から和歌山・熊野本宮を結ぶこの道は、熊野古道の重要な巡礼路として世界遺産にも登録されています。
木村清司は、この大峯の山域に残る「人の痕跡」に着目しました。修験道の成立以前に杣人(そまびと)たちが歩いた尾根道、明治期の神仏分離令による修験の衰退、戦中・戦後の林業によって刻まれた痕跡——それらは単なる過去の遺物ではなく、時代ごとに変化する人と自然との複雑なつながりを今も語りかけています。
本展では、現在まで山中に残る青銅仏や石垣、朽ちた飯場、錆びたワイヤーなど、自然と人の交差点にある風景を15〜17点のカラー作品で展覧いたします。2025年に京都芸術大学写真コースを卒業し、本展が初の個展開催となります。どうぞご高覧ください。
(ギャラリー・ソラリス)
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木村清司 プロフィール
1964年 滋賀県草津市出身
1986年 同志社大学商学部卒業
2025年 京都芸術大学写真コース卒業
2025年 グループ展Dot’s/名古屋市民ギャラリー栄(予定)
フォトクラブ大峯 所属
会期:2025年8月12日(火)〜17日(日)
会場:ギャラリー・ソラリス
時間:11:00〜19:00
大阪市中央区南船場3-2-6
大阪農林会館B1F
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