The Third Gallery Ayaの若手支援プロジェクト「824」に参加するアーティスト・大八木夏生の個展「格子模様と押し問答」が、6月30日(火)より同ギャラリーにて開催中だ。
大八木は、路上で見つけた不思議な事物を写真に撮り、プリントアウトしたものをベースに、カッティングシートやアクリル絵の具、シルクスクリーンなど複数の素材や技法を繰り返し用いることで、重層的なペインティング作品を制作している。それらは植物やまちなみの風景のようにもとれるが、明確に何を表しているのかがとらえられない抽象的なイメージとなって、鑑賞者の知覚や記憶に訴えかける。また、本展覧会名「格子模様と押し問答」のような、ユニークな言葉で表される作品タイトルも特徴のひとつだ。今回は「VOCA2020」にも出展した新作も展示。期間は7月11日(土)まで。
アーティストステイトメント|
私は道端で見つけた「何だ、これ」を撮影し、それらをモチーフに絵を描いています。例えばそれは色褪せたプラスチックの塊です。記録する行為に至ったことを不思議に思うものであるからこそ、私はそれに何を「みた」のか知りたいという欲求に駆られます。
写真として捉えたことが引っかかりとなったように、シルクスクリーンなど複数の方法を用いてイメージを間接的に描くことは、「みた」ものを身体的な実感を持って可視化させるための手段となっています。
大八木夏生|OYAGI Natsuki
1991年 兵庫県生まれ
2014年 京都精華大学芸術学部メディア造形学科版画コース 卒業
2016年 京都精華大学大学院芸術研究科博士前期課程版画領域 修了個展
2019年 「A Sidelight」The Third Gallery Aya(大阪)
2018年 「Take Stock of the Situation」The Third Gallery Aya(大阪)
2017年 「Figure Out」京都精華大学学長室(京都)
2016年 「Pinch In, Pinch Out」gallery make(京都)グループ展
2020年 「VOCA展2020 現代美術の展望─新しい平面の作家たち─」上野の森美術館(東京)
2019年 「RAKE UP!」HOTEL ANTEROOM KYOTO l Gallery9.5(京都)
2019年 「Kyoto Art for Tomorrow 2019―京都府新鋭選抜展」京都文化博物館(京都)
2016年 「新進芸術家育成交流作品展」茨城県つくば美術館(茨城)
2016年 「連鎖とまたたき」京都精華大学 ギャラリーフロール(京都)
2016年 「Reproduction」成安造形大学【キャンパスが美術館】(滋賀)
2016年 「トゥールビヨン part 2」Oギャラリーeyes(大阪)
会期:2020年6月30日(火)〜7月11日(土)
会場:The Third Gallery Aya
時間:木・金曜日12:00〜19:00、土曜日12:00〜17:00、火・水曜日アポイント制(前日の12:00までに下の問合先まで要申し込み)
〒550-0002
大阪市西区江戸堀1-8-24
若狭ビル2F