「音」をテーマに、現代アートシーンで活躍するアーティストを紹介する谷町六丁目のギャラリー、+1artにて、「音のほころび」と題した展覧会が開催される。
参加作家は、美術作家の池田 慎とパフォーマンス集団「野営地」。
池田は1974年大阪生まれ。カップ麺の容器など身の回りにある日用品に刺繍をしたり、浣腸薬でシャンデリアをつくるなど、用途の想定を超えた使い方で、ありふれたものに新たな属性を見出す作品を制作している。
野営地は、国立国際美術館「開館 40周年記念展」パフォーマンスのため集まったメンバーが中心となり、ひとりではできないパフォーマンスを行うために2018年に生まれた集団。現在は19名の多様な活動を行っているメンバーにより構成されている(本展に参加するのは倉本高弘、髙橋真理子、野村美貴子、増野敦子、森すみれの5名)。2021年には「塩見允枝子 Performances & Visual Works 2021 Kobe」を開催した。
本展では、池田がインスタレーション(ミクストメディア)を展開する会場内で、野営地がパフォーマンスを行う。
つねづね自重で潰れたり摩耗したりで消える作品が作れないか、と考えていました。なかなか良いアイデアが浮かばず制作に至らなかったのですが、今回の 作品は素材に還元するという形で、わたしの痕跡はほぼ消えそうです。 音は持続し消えてゆきます。声に乗せた言葉も消えてゆきます。 今、声を出し音をあげようと思います。時に不和を意味する「ほころび」には和解や笑顔の意味もあるのです。
池田 慎
野営地は形態を持たない。常に流動している。さまざまな分野でそれぞれの専門を持つ。 それぞれのベクトルは、それぞれ違う方向を志向しているように見えるが、時としてそれは 一つの点のように集まる。または、向き合い、交差し、すれ違う。 今回はそんな座標の中で、池田氏がどのような方向を目指すのか、また野営地はどう動くのか、今はまだ誰も知らない。
野営地
(本展Webサイトより)
会期:2021年5月19日(水)〜29日(土)
会場:+1art
時間:12:00〜19:00(最終日は17:00まで)
休廊:日・月・火曜日
問合:gal@plus1art.jp 06-7712-6685
同時開催
岡本里栄・橋爪ちなつ・三宅佑紀 3人展「となりの空いた席」
会場:+2
会期、時間等は上記と同じ
大阪市中央区谷町6-4-40