映画監督ホウ・シャオシェンのデビュー40周年を記念した「台湾巨匠傑作選2021 ホウ・シャオシェン大特集」が、2021年6月26日(土)よりシネ・ヌーヴォで開催している。
1980〜1990年代、商業作品が廃れた映画界の低迷期のなかで、若手監督たちが社会をとらえる新しい作品性を打ち出したムーブメント「台湾ニューシネマ」。エドワード・ヤンやワン・トンらと並び、ホウ・シャオシェンはその代表のひとりとして知られる。
本特集には、ホウが台湾ニューシネマ以前に手がけた、アイドルを主演に迎え移りゆく時代を爽やかに描いたラブ・ストーリー『風が踊る』、祖父が住む田舎でひと夏を過ごす幼い兄妹の日々を描いた『冬冬の夏休み』などの初期作のほか、監督初の時代劇となる、清朝末期の高級遊郭を舞台とした『フラワーズ・オブ・シャンハイ』などが並ぶ。
『童年往時 時の流れ』に登場する、少年アハが家の窓辺で歌を歌う風景。あるいは、『ナイルの娘』の主人公、家族思いながらも不良の兄たちと青春を送る少女シャオヤンが、夜間学校で仲間と連むシーン。いずれにも、登場人物たちが内包する青年期特有の危うさと素直さ、彼らが等身大で現在を生きる時間が瑞々しく表れる。こうした場面に、時代とともに歩む人々へのホウのまなざしを感じ取ることができるように思う。期間は7月23日(金)まで。
日時:2021年6月26日(土)〜7月23日(金)
会場:シネ・ヌーヴォ
料金:当日 一般1,500円、学生・シニア1,100円、会員1,000円、一般3回券3,600円、会員3回券2,700円
問合:06-6582-1416
※上映スケジュールなど詳細はシネ・ヌーヴォWebサイトを参照
※前売券は劇場窓口のみの販売
※鑑賞3日前から窓口およびオンラインでチケットを購入可能(鑑賞当日、オンライン予約の方は専用窓口で発券、当日券の方は窓口で指定席を選択の上、開始10〜15分前から入場可)
※全席指定(満席の場合は入場不可)
大阪市西区九条1-20-24