2023年10月2日(月)、大阪・扇町に「扇町ミュージアムキューブ」がオープンした。
本館のコンセプトは「ART for ALL 〜すべての人々に多様なアートを〜」。文化・コミュニティの創造発信拠点として、幅広い年代や新たな客層を集客し、地域の活性化に貢献することを目的とする。医療複合施設「i-Mall(アイモール)」内に位置し、3つの劇場と7つの多目的スペースを保有(これら全10室の空間はそれぞれCUBE01〜10と名付けられ、貸借利用も可能)。映画・音楽・舞踊・伝統芸能・美術・体験型講座など多様なアートジャンルが集まるシアターコンプレックスとして展開していく。
また、開館を記念したイベントとして、オープニングラインナップも開催。10月上旬から12月にかけては、最大250席の劇場であるCUBE01にて、南河内万歳一座(公演終了)、匿名劇壇、エイチエムピー・シアターカンパニー、トリコ・A、いいむろなおきマイムカンパニー、悪い芝居、Gold Fish Theatre、壱劇屋といった、関西出身の8劇団による連続上演が行われる。CUBE05でも10月上旬から2024年3月まで、突劇金魚、安住の地、うさぎの喘ギ、南極ゴジラ、コトリ会議の5劇団が、最長1ヶ月におよぶロングラン演劇をはじめとする実験的な公演を披露するため目が離せない。
CUBE02では10月22日(日)まで、ものづくりの過程で生まれる廃材“副産物”に注目し、それらに新たな価値を付加して提供する、アーティストの矢津吉隆と山田毅による資材循環プロジェクト・副産物産店の展覧会「副産物エンサイクロペディア」も実施。加えて、ドキュメンタリー、インディーズ、アート系作品を得意とする第七藝術劇場を映画プログラム編成のパートナーに迎えたCUBE03の「扇町キネマ」では、『ブエノスアイレス』(監督:ウォン・カーウァイ、1997年)をはじめ、ミニシアター映画の傑作を選出した「ミニシアター・リターンズ :Masterpiece ~ミニシアターブームを築いた珠玉の名作たち~」がオープニング企画として始動している。
このほか、舞台技術者の育成を目的とした「舞台技術ワークショップ」や、新規提携イベント「天満音楽祭」「野波浩写真展 ELEMENTS.」なども開催が決定している。
大阪の中心地・梅田から1駅の天満に所在を置き、扇町公園に隣接する立地は、芸術文化に触れながら週末を過ごす憩いの空間としても発展が期待される。今後もその動向に注目してほしい。
開館時間:10:00〜22:00
定休:なし
※イベントスケジュール・予約方法などの詳細は公式Webサイトを参照
大阪市北区南扇町6-26