タカタニはもともと機械類を日本画で描くシリーズを続けていましたが、あるときから抽象に転じ、なかでも布や紙のシワ、ヒダを媒介にした抽象作品を数多く手がけるようになりました。自分でシワをつけた紙に彩色したり、シワだらけになった紙や布を丁寧に描写したりするなど、その手法は様々です。
もともと日本画の世界では、いったん故意にシワをつけて伸ばした「もみ紙」を使う伝統があります。西洋的な基準では排除されるシワを活かした「もみ紙」は、事物の古びた様や老いを肯定的に捉える日本の伝統につらなるもの。タカタニの作品もまたその延長にあるのかもしれません。抽象でありながら日本的な美意識に沿ったタカタニエミコの個展、どうぞお楽しみください。
(Webサイトより)
会期:2021年8月21日(土)~25日(水)
会場:SUNABAギャラリー
時間:14:00~20:00、水曜~18:00
料金:入場無料
大阪市北区中崎西1丁目1-6 吉村ビル302
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