BABY-Q主宰の舞踏家・東野祥子と現代音楽家のカジワラトシオを中心に、さまざまなジャンルのアーティストとの協働によって、独自の表現を追求するパフォーマンス集団、ANTIBODIES Collective(以下、アンチボ)。これまで犬島や京都の東九条などでもサイト・スペシフィックな作品を制作し、その土地に非日常の時空間を浮かび上がらせてきた。
今回の会場は、淡路島にあるタイル工場。無機質で広い空間と対話しながら創作を行い、自由回遊型の観覧方式によって、観る者に新たな体験を提供する。本公演には、大阪を拠点に活動する音楽家・日野浩志郎やダンサー・菊池航らが参加。「システムの亀裂に沿って現前化するアンチボのトラウマ的パフォーマンス空間へようこそ。」と掲げる。
2021年9月には自立した自身のメディアとして、『ANTi-V』も誕生。近年のインターネットやSNS上におけるメディアのあり方について、その独立性や表現の自由が著しく損なわれていることを危惧し、立ち上げられた新しいオウンド・メディア・プラットフォームである。パフォーマンス映像、音楽配信、ジャーナリズム、音楽、美術などの動画コンテンツ、ラジオ形式の対談配信、グッズ販売など、アンチボのアーティスト陣によるさまざまなコンテンツを動画・音声にて随時公開予定とのこと。「私たち自身が育んできた公平で開かれた議論とコラボレーションの場所であるアンチボという運動のメッセージをより多くの人に届けたい」という願いが込められている。
今後のアンチボの活動にますます目が離せない。
作品ノート
閉じ込められたとき
気に留まることがある
レンズに映った自分自身と
目を合わせないように俯いている
運ばれて行く人たちの顔が物語るのは
人生の彩りなんて本当は嘘ばかりで
ただ生きて快楽を味わう人と
生きることの代償を支払ってばかりの人が居る
それだけのこと
そんな光景から意識を逸らすために
小さな約束を寄せ集めて築き上げてきた
わたしのセキュリティー・システム
手帳の印とか、机の上に並べたアイテムとか
全てがワラしべみたいに
吹き飛んでいく気がして
ただ時折
ドクダミのような、大地のような臭いが
記憶の扉をノックして
わたしは立ち止まる
受け入れてきたこの人生というものが
その可能性に対してどの位置にあるのかを
自分というメジャーで測るために
『あらゆる人のための、誰のためでもない世界』兵庫県淡路島公演
日付:2021年11月6日(土)、7日(日)
時間:受付開始16:00、開演16:30、終演18:00
会場:兵庫県南淡路市ダントータイル 福良事業所 特設会場
料金:
一般 前売3,000円、当日3,500円
学生 前売2,500円、当日3,000円
小中高生 1,500円(前売・当日一律)
未就学児・乳幼児 無料
※感染症感染予防対策で入場者数確認のため、要事前申込チケット申込:予約フォームより送信
問合:080-4821-6545(制作)、ticket@antibo.orgに送信
コンセプト・構成・音楽:カジワラトシオ
構成・振付:東野祥子
ダンスパフォーマンス :ケンジルビエン、吉川千恵、矢島みなみ、加藤律、ミナミリョウヘイ、斉藤成美、尾身美苗、菊池航、松木萌、小川摩季子、今村達紀、鈴木春香、泊舞々、鶴家一仁、東野祥子 ほか
兵庫県南淡路市ダントータイル
福良事業所 特設会場
兵庫県南あわじ市福良丙86