十三の第七藝術劇場にて、「中央アジア今昔映画祭」が開催。
中央アジアはユーラシア大陸中央部の内陸地域で、カザフスタン、キルギス(クルグズスタン)、タジキスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタンの5カ国が該当する。加えて、中国の新疆ウイグル自治区は中央アジアと不可分の関係にあり、タタルスタンやバシコルスタンといったロシアのムスリム地域、アフガニスタンとも非常に深いつながりを持っている。
東アジアと西のイスラーム・西欧世界の交点にあった中央アジアは、テュルク系遊牧集団による征服やイスラーム化といった歴史を経て、複雑に文化が交わる場所として長い道のりを歩んできた。20世紀は長くソビエト連邦の支配下にあって社会主義体制をとってきたが、1991年のソ連崩壊と前後して5カ国が独立国となり、以後、国際社会での存在感を増している。現在、資源や観光、そして文化など様々な観点から大きな注目を集めているエリアである。
今回は、カザフスタンとウズベキスタンにまたがる大湖・アラル海を舞台にした『海を待ちながら』(2012年)や、中央アジア移民労働者の実態をリアルに映し出した『アイカ』(2018年、第71回カンヌ国際映画祭女優賞受賞作)、カザフ映画の父と称されるS・アイマノフが手がけた中央アジア製ミュージカル『テュベテイカをかぶった天使』(1968年)など9作品を上映し、多様性のるつぼである中央アジアの世界に触れる。
会期:2021年12月18日(土)~24日(金)
会場:第七藝術劇場
上映作品:
テュベテイカをかぶった天使
ジャミリャー
少年、機関車に乗る
黄色い雄牛の夜
海を待ちながら
40日間の沈黙
彼女の権利
アイカ
カーブルの孤児院
*上映スケジュールは劇場サイト参照料金:一般 1,500円、シニア 1,200円、専門・大学生・中高生 1,000円
問合:06-6302-2073
関連イベント
トークショー
日時:12月19日(日)『海を待ちながら』14:25の回 上映後
登壇者:扇千恵(ロシア・ソヴェート映画研究)
大阪市淀川区十三本町1-7-27
サンポードシティ6F