谷町六丁目のギャラリー、+1artにて、ニシジマ・アツシと村井啓哲による展覧会「右や左に見えるもの」が開催。
ニシジマは実験音楽の制作やライブ・エレクトロニック・ミュージックによる演奏、村井は電子回路/機器によるサウンド・パフォーマンスと、ともに音による表現からスタートしながら、視覚的作品も制作するアーティストだ。両者は2007年から2012年まで、ジョン・ケージの生誕100年に向けたコンサートを共同で企画制作し、演奏にも参加。また2020年に+1artにて開催された「4人の音楽家の展覧会 FOUR 2020」にも出展した。
今回の展覧会タイトルである「右や左に見えるもの」は、エリック・サティの楽曲名「Choses Vues a Droite et a Gauche(sans Lunettes)」を一部転用したもの。ニシジマと村井の対話の中で話題になったことから発想されたが、展示の内容はサティとは全く関係ないという。このタイトルから2人がどのようにイメージをふくらませ、それが作品に発現するのか、展示会場で見届けたい。
村井 啓哲 MURAI Keitetsu
展覧会名はエリック・サティの楽曲名 Choses Vues a Droite et a Gauche(sans Lunettes) の一部転用。意味はなく、主義も信条もなく、単なる思い付きがそれ自体の展開と限界を示し出す。1962年 東京生まれ。 サウンド・パフォーマー/アーティスト。主に自作を含む電子回路/機器の反制御的操作によるサウンド・パフォーマンスを行う他、視覚的作品も制作する。またフルクサス参加作家のイベント・インストラクション、ジョン・ケージの非五線記譜法による非器楽曲などの解釈/演奏も行う。展覧会/イベント等の企画者としては、1991年から1993年までP3 art and environmentに於いて サウンド・インスタレーションを紹介する年次企画を担当、また2007年から2012年まで、ニシジマ ・アツシと共同でジョン・ケージの生誕100年に向けたコンサートを企画制作し、演奏にも参加した。
ニシジマ・アツシ NISHIJIMA Atsushi
今回の展覧会のタイトル”右や左に見えるもの”は、村井さんと私との対話の中で話題になったErik Satie_Choses Vues a Droite et a Gauche (sans Lunettes)から、村井さんが発想されたのです。 私たちにとって興味深かったことは、作曲された音楽よりも、この曲のタイトルの日本語訳でした。『右や左に見えるもの~眼鏡無しで』『右と左に見えるもの~眼鏡無しで』 インターネットで検索すると、この2つの日本語訳が出てきます。「~や~」「~と~」 どちらが正しい訳かは、私たちには分かりかねますが、「~や~」 「~と~」 それぞれに違った場所性や空間性を感じます。今回の展示では “右や左に見えるもの”以外の何かが発現すればと考えています。1965年 京都市生まれ。大阪芸術大学 音楽学科 音楽工学専攻 卒業。
80年代後半より実験音楽の制作、ライブ・エレクトロニック・ミュージックによる演奏を始める。その後、音が持つ様々な側面と日常の事物をユーモラスに同定して発想したヴィジュアル作品の制作も始める。2001年Asian Cultural Councilの助成によりニューヨークに滞在し、Location Oneにて個展、そしてライブ演奏を行っている。2014年には文化庁新進芸術家海外研修制度にてベルリンに滞在し、作品制作・演奏を行うなど、現在も国内外を問わず精力的に活動をしている。(Webサイトより)
会期:2022年2月16日(水)~3月5日(土)
会場:+1art
時間:12:00~19:00(最終日~17:00)
定休:日・月・火曜
大阪市中央区谷町6-4-40