2021年6月、倉敷芸術科学大学川上幸之介研究室による芸術研究活動(Education, Education and Education、略称EEE)の一環として、同氏が企画を手がけ岡山県倉敷市でスタートした「PUNK! The Revolution of Everyday Life」展が、東京、長崎、福岡を巡回し、2022年3月に大阪へとやってくる。
「パンク」という言葉を聞いて多くの人が思い描くのは、鋲や安全ピン、モヒカン刈り、ヴィヴィアン・ウエストウッドに代表されるスタイルなど、「過激なファッションや音楽のイメージ」かもしれない。本展では、そこからさらに遡った前衛芸術運動の歴史をたどり、反体制、アナキズム思想の系譜として総覧。さらには、タイトル「PUNK! The Revolution of Everyday Life」が示すように、「日常生活の革命」と言うべき生活様式の変革も主題のひとつとして取り扱う。たとえば、1970年代後期以降にDIYによる音楽活動と生活実践を行ったCRASSの紹介など、自律して生きる術までを含んだ、パンクへの包括的なレファレンスとなるようだ。
さらに、パンク・ムーブメントにおける女性やクィアたちの活躍にも注目。それぞれの活動は一枚岩で興ったのではなく、声を上げる場所を各々がつくっていったという背景を可視化し、パンク・ムーブメントの多様なあり方を振り返る。
会場はエル・おおさか(大阪府立労働センター)。3月4日(金)〜8日(火)までの5日間の開催となる。展覧会に合わせて行われる川上のキュレーターズトーク、ゲリラガールズ研究会によるラウンド・テーブル、翻訳家・ライターの野中モモのトークなども必聴だ。また、エル・おおさかには、大阪の社会運動史に関する資料などを所蔵するエル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)も併設されているため、展覧会とあわせて訪れたい。
“PUNK! The Revolution of Everyday Life ” OSAKA
会期:2022年3月4日(金)〜8日(火)
時間:13:00〜20:00(金・土・日曜は10:00〜19:00)
料金:500円
企画(キュレーション):川上幸之介
主催:岩橋直哉 和倉孝会
協賛:モトヤユナイテッド株式会社
協力:ゲリラガールズ研究会
関連イベント
キュレーターズトーク
日時:2022年3月4日(金)19:00〜20:30
会場:エル・おおさか 第一ギャラリー(定員20名)
登壇:川上幸之介
予約:フォームより申し込み
ラウンド・テーブル
日時:2022年3月5日(土)19:00~20:30
会場:エル・おおさか 第一ギャラリー(定員20名)、Online ZOOM Meeting(定員50名)
登壇:ゲリラガールズ研究会(あかたちかこ、アフリーダ・オー・プラート、myong hwa/金明和/キム・ミョンファ、げいまきまき、ブブ・ド・ラ・マドレーヌ)
モデレーター:菅野優香
予約:フォームより申し込み
パンクガールズ
日時:3月6日(日)19:00~20:30
会場:エル・おおさか 第一ギャラリー(定員30名)、:Online ZOOM Meeting(定員50名)
登壇:野中モモ
予約:フォームより申し込み
大阪市中央区北浜東3-14