20世紀以降の国内外のアンビルト/未完の建築=「インポッシブル・アーキテクチャー」を、図面、模型、関連資料などを通して読み解く展覧会が、国立国際美術館にて開催される。
建築の歴史を振り返ると、完成に至らなかった素晴らしい構想や、あえて提案に留めた刺激的なアイデアが数多く存在するが、未来に向けて夢想した建築、技術的には可能であったにもかかわらず社会的な条件や制約によって実施できなかった建築、実現よりも既存の制度に対して批評精神を打ち出す点に主眼を置いた提案などには、作者の夢や思考がより直接的に表現されていると推測される。
本展は、建築の不可能性に焦点をあてることによって、逆説的に建築における極限の可能性や豊饒な潜在力を浮かび上がらせることを狙いとしている。
出品予定の約40人のなかには、建築家のみならず、会田誠や山口晃などの美術家も含まれるなど、従来の建築の枠を超えて多様な視点から建築の可能性を問う展示となっている。
出品予定作家:
会田誠、安藤忠雄、荒川修作+マドリン・ギンズ、アーキグラム、ヤーコフ・チェルニホフ、ヨナ・フリードマン、藤本壮介、マーク・フォスター・ゲージ、ピエール=ジャン・ジルー、ザハ・ハディド・アーキテクツ+設計JV、ジョン・ヘイダック、ハンス・ホライン、石上純也、磯崎新、川喜田煉七郎、菊竹清訓、レム・コールハース/OMA、黒川紀章、ダニエル・リベスキンド、前川國男、カジミール・マレーヴィチ、ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエ、村田豊、長倉威彦、コンスタン(コンスタン・ニーヴェンホイス)、岡本太郎、セドリック・プライス、エットレ・ソットサス、スーパースタジオ、瀧澤眞弓、ウラジーミル・タトリン、ブルーノ・タウト、ジュゼッペ・テラーニ、山口晃、山口文象(岡村蚊象)
会期:2020年1月7日(火)〜2月28日(金)※2月27日会期変更
※会期中に一部展示替えがあり。前期1月7日〜2月9日、後期2月11日〜2月28日
会場:国立国際美術館
開館時間:10:00〜17:00、金曜・土曜は20:00まで
休館日:月曜日※ただし、1月13日(月・祝)、2月24日(月・休)は開館し、翌日休館
料金:一般900円、大学生500円、高校生以下・18歳未満無料(要証明)
問合:06-6447-4680
対談 五十嵐太郎(本展監修者、東北大学教授)×橋爪紳也(大阪府立大学研究推進機構特別教授、大阪府立大学観光産業戦略研究所所長)
日時:1月11日(土) 14:00~
会場:国立国際美術館 B1階 講堂
料金:参加無料
定員:先着130名、当日10:00から整理券配布
対談 磯崎新(建築家)×浅田彰(批評家)
日時:2月15日(土) 14:00~
会場:国立国際美術館 B1階 講堂
料金:参加無料
定員:130名 *往復はがきにて要事前申込、1月17日(金)必着。申込方法はこちら
講演会「永遠の勾配──荒川修作+マドリン・ギンズ作品のなかの建築ドローイング」
日時:2月24日(月・休) 14:00~
会場:国立国際美術館 B1階 講堂
講師:アイリーン・ソヌ(コロンビア大学アーサー・ロス建築ギャラリー 展示ディレクター)※逐次通訳付
料金:参加無料
定員:先着130名、当日10:00から整理券配布
共催:JSPS科研費JP17H02289・関西大学東西学術研究所
講演会「カナダ建築センターのコレクションに見る建築家たちの夢」
日時:3月14日(土) 17:00~ ※中止
会場:国立国際美術館 B1階 講堂
講師:マルティン・デ・フレッター (カナダ建築センター コレクション部門長)※逐次通訳付
料金:参加無料
定員:先着130名、当日10:00から整理券配布
そのほか、ギャラリートークを複数回実施。詳細は公式サイトにて。
大阪市北区中之島4-2-55