放出のcumonos(クモノス)にて、学生期に「版画」を学んだ作家たちによる3つの展覧会が同時開催される。
cumonosは、美術作家のしまだそうと西嶋みゆきが、民家を改装し自らの制作スタジオ、ギャラリー、シルクスクリーン工房として運営しているスペース。
今回、1階スタジオで西嶋みゆきの個展「絨毯のなかの織り子」、2階展示室では池田高広の個展「FEELING PRINT」、3階展示室では女性作家7名によるグループ展「Rabbit Hole」が予定されている。
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参加作家は、版画技法での制作を続ける、版画という手法を自分なりに解釈し新たな表現方法を探る、間接表現である版画としてではなく直接支持体に描く、など、同じ「版画」を起点としながらも、各々の表現手法を模索している。その多様な表現が一堂に会する本企画、版画というメディアの持つ奥行きを楽しめる機会となりそうだ。
なお、西嶋みゆきは、同時期に近隣のGAMOYON Galleryにて、個展「中空のかざりもの」も開催。あわせて訪れたい。
西嶋 みゆき 個展「絨毯のなかの織り子」
今展では、2020年から2021年にかけて石川県や青森県などで開催された『金魚美抄展』で展示された西嶋みゆきの大型作品『絨毯のなかの織り子』を作家の地元で初展示致します。
15年以上、金魚の群れをモチーフにして描かれた一つの版木を用いて多様な作品を作り続けてきた西嶋みゆき。今作では、その一つの版木から色を変えて摺られた126枚の木版画を組み合わせて作られました。偶然に手に入れた50年以上前の律動芸術についての書物から「mass」(大量の人やモノのかたまり)と「個」について考え、この現在の日々へ問いかけます。
池田 高広 個展「FEELING PRINT」
山に登り感じたこと考えたことを普段何気なく山をモチーフにドローイングしています。
ドローイングしたものをシンナープリントで写しとり。
自分の視点だったものを版を通し、移して写す中でまた感じたこと考えたことが遠くで山を眺めるような新しい見え方になると思います。
GROUP EXHIBITION「Rabbit Hole⠀-ラビットホール-」
『アリスが思わず追いかけ飛び込んだ兎の穴。
彼女たちの作品はちょっと普通じゃない世界へ連れて行ってくれるかもしれない。』
cumonosに関わりのある女性作家7人による展覧会『Rabbi Hole』では、それぞれの作家が現実世界とは少しずれた世界の中へ逃げ込むように描いた作品たちが、私たちの夢や傷や記憶にチクチクと触れてきたり、時には寄り添ってくれたりしながらこちらの時間を少しばかり忘れさせてくれそうです。
西嶋 みゆき 個展「絨毯のなかの織り子」
会場:クモノス(cumonos)1F cumonostudio池田 高広 個展「FEELING PRINT」
会場:クモノス(cumonos)2F cumonomaGROUP EXHIBITION「Rabbit Hole⠀-ラビットホール-」
会場:クモノス(cumonos)3F cumonoue
参加作家:うえはらあやか、花林糖、桑田香織、紗居、にのみやみゆ、夕凪うなぎ、ワタナベサヤカ3展示共通
会期:2022年11月4日(金)〜21日(月)
時間:13:00〜19:00
休廊:火〜木曜
料金:入場無料関連情報
西嶋 みゆき 個展「中空のかざりもの」
会期:11月4日(金)〜14日(月)
会場:GAMOYON Gallery
時間:12:00〜19:00
休廊:火〜木曜
大阪市鶴見区今津南3-1-14