アーティストの鮫島ゆいとTHE COPY TRAVELERS、山﨑愛彦によるグループ展「The Layer, the layer」が、2022年11月26日（土）よりThe Third Gallery Ayaにて開催される。さまざまなモチーフを重層的に用いながらも、平面性を保った画面をつくり上げる3者の作品を、Layer（層）という切り口からとらえようとする試みだ。

絵画表現を中心に美術作品を手がける鮫島は、時間・存在における異なる事物の断片を組み合わせるような画法で、「みえるもの」と「みえないもの」をつなぐこと、あるいは両者の境界を示すことに挑んでいる。また、美術家の加納俊輔、迫鉄平、上田良によるユニット・THE COPY TRAVELERSは、写真や映像を活動軸とする個々のエッセンスを交え、コピー機やカメラ、スキャナーなどを用い、「複製」という手法の可能性を実験的に模索。山﨑は、自身が約10年来使用するTwitterアカウント（ID:8da0b6）でシェアした画像を素材に平面作品を制作し、さらにその作品を自作の画中画として繰り返し展開させている。

現代において、私たちはSNS・インターネット上に溢れるデジタルイメージに取り囲まれ、複層的に構成された多様なイメージを目にすることが当たり前だ。そうした環境は、制作に影響を与えうるのか？　本展では、3者の作品を並べることからその問いを思考し、彼らの手法やコンセプトを比較しながら、それぞれの表現におけるLayer（層）の位置づけや特徴を探る。モチーフが重ねられ、組み合わされて表出する画面の新鮮さを感じ取りたい。